カラザの町の住人および関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 09:08 UTC 版)
「乙嫁語り」の記事における「カラザの町の住人および関係者」の解説
タラス(第2の乙嫁) アンカラへ向かうスミスが、途中のカラザの町で出会った美女。カラカルパク人。 5人の夫に次々に先立たれ、姑と二人、町から外れた草原でひっそりと暮らしていた。町でスミスと出会い、それがきっかけで盗まれた亡夫の形見の馬、チュバルを取り戻せたことから、感謝の気持ちとしてスミスを自宅へと招待した。 一緒に過ごすうち、スミスに惹かれるようになっていたが、旅の途中である彼を気遣って気持ちは告げず、チュバルを与えて旅立たせた。しかしスミスが義叔父の策略で捕えられたと聞き、救いに駆け付けたことで互いの気持ちが抑えきれなくなり、愛情を確認しあい、婚約する。 ところが折悪く、義母と互いの行動が行き違いとなり、義叔父が義父となったことで、スミスとの縁は叶わぬものとなってしまった。 その後は義父の用意した見合いに従って再婚するが、事情を聞いて同情した新郎に廟参りという形でアンカラに送り届けられ、スミスとの再会を果たすことができた。 タラスの義母(姑) タラスの亡くなった5人の夫の母。自分の死後、一人残されるタラスの行く末を案じて、スミスに嫁がせようと策を凝らす。しかし、スミスを気遣ったタラスが彼を旅立たせたため、自分が犠牲になることで彼女を守ろうと亡夫の弟(後述のタラスの義叔父)との結婚を決意する。 タラスの義叔父 タラスの舅の弟。粗暴な性格。男やもめで家に女手がないため、タラスを息子の嫁にとって家政婦代わりにしようと目論んでいた。しかしそこへスミスがやってきたことで目算が狂い、厄介払いするためにスミスをスパイとして密告する。 その後、結果的にタラスの義父となったため、父親としての権力を振るってタラスとスミスの婚約を破棄させた。 タラスの夫 タラスの6人目の夫。前妻とは死別。結婚式の日にタラスから好きな人がいると告白され、慣習である「新婚旅行の廟参り」を口実に、彼女をスミスのもとへ届けることを決意する。 不憫なタラスに対し、非常に同情的に接する理解ある人物。スミスに「なぜここまでしてくれたのか」と問われた際には、前妻に先立たれた自身の経験から「女の人だって幸せに生きたほうがいい」「会いたい人が生きてるなら会うべきだ」と答えている。タラスをスミスに渡した上で「彼女を死んだことにすれば結納金も返還されるだろうし、また別の人を探すよ」と一人で帰って行った。
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