カタルーニャ式ピラミッド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 03:01 UTC 版)
「人間ピラミッド」の記事における「カタルーニャ式ピラミッド」の解説
平面型ピラミッドの一種で、スペインのカタルーニャの地方祭典で披露されるファルコン(Falcon)と呼ばれる演技を基本とする。標準型ピラミッドと比べると同じ階層数でも横幅が大きく、構造的安定性が高い。そのため、六段以上の高階層ピラミッドの組み立てが可能である。カタルーニャの中心都市であるバルセローナの祭典では、七段から八段のピラミッドが組み立てられ、その上に子供が立ち上がる。バルセローナでは十段ピラミッド(九段+頂上)まで成功しているが、十一段には失敗している。日本の学校では三次元ピラミッドが好まれ、カタルーニャ式はあまり披露される機会がない。比較的少人数で大きなピラミッドを作ることができる。例えば七段ピラミッドの構成員は28人で後方に5人の補助がつく。横幅は高さよりも大きく、正三角形より少し広い二等辺三角形を理想形状とする。最下段は標準型と同様の四つんばいの姿勢をとる。その他の構成員は両脚を伸ばし腰を折った中腰姿勢をとる。ピラミッドの自重は構成員の両足と両腕で支えられる。クリープ効果は小さいが重量負荷が極端に中央に集中するので、中心部には高度な肉体訓練を受けたメンバーを用いるが、それでも中央部は自重でへこむ。上段には体重の軽い年少者を置く傾向があるが、そのような構成員は身長が低いので中央部はさらにへこむ。最下段の構成員の間隔を広げるとピラミッドは横幅が大きくなり、高階層ピラミッドの組み立てが容易になるが、一階あたりの高さは低くなる。肘を曲げなければならないので、自重の効果で中央部がさらにへこむ。以上の理由により、大型のピラミッドを完璧な二等辺三角形にするのは難しい。高階層ピラミッドは後方への滑り落ちによる崩壊が起こりやすいので、補助を置くいて問題を軽減する。訓練された演技者は、高階層ピラミッドでありながら驚くほど速い組み立てや分解を行うことができる。
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