オワンクラゲとクラゲ水族館のエピソード
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「下村脩」の記事における「オワンクラゲとクラゲ水族館のエピソード」の解説
2008年(平成20年)ノーベル化学賞を受賞すると、その受賞理由となった緑色蛍光タンパク質 (Green Fluorescent Protein; GFP) がオワンクラゲ由来であることも報道され、オワンクラゲを飼育しているクラゲ水族館こと鶴岡市立加茂水族館が注目された。これにより、同館の入館者数が通常の1.5~2倍に増加した。 同館で飼育されているオワンクラゲは、自然界から採取した成体は発光するものの、人工繁殖で世代交代させると発光しなくなっていた。そのことを聞いた下村が2008年(平成20年)10月24日に直接同館に電話をし、「セレンテラジンを餌に混ぜれば、2週間で光る」とアドバイスをした。そして、下村の紹介で、三重大学大学院生物資源学研究科の教授、寺西克倫からセレンテラジンを譲り受け、発光実験に取り組んだ。 2008年(平成20年)10月、アメリカ合衆国の音楽学校生の下川和己がピアノ曲「Dance of the Aequorea」(オワンクラゲのダンス)を作曲して下村に献曲したところ、2009年(平成21年)6月12日に当館のBGMとして推挙した。これを機に、当館に下村のパネルコーナーが設置され、同曲のBGM使用も開始された。 2010年(平成22年)4月2日には下村が初めて来館し、一日名誉館長を務めた。その後2011年3月に同館では来館した際の写真やオワンクラゲを用いた切手シートを発行、30枚を下村に送った。翌4月にこのうちの15枚が加茂水族館に下村のサインが書かれて送られてきた。同年3月11日の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)で大きな被害を受けたマリンピア松島水族館にその一部とミズカサクラゲ、ハナガサクラゲが贈られた。
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