オランダ領アンティル、アルバ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 01:52 UTC 版)
「欧州連合の拡大」の記事における「オランダ領アンティル、アルバ」の解説
オランダ領アンティルは現在オランダの領土で、EUにおける海外領土としてローマ条約第2付属文書の一覧に記載されている。EUの海外領土はEUの領土とはみなされず、EU法が適用されないことになっている。 オランダ領アンティルは2008年12月15日に解体された。キュラソー島、シント・マールテン島をそれぞれ個別の州相当の行政区画とし、ボネール島、サバ島、シント・ユースタティウス島は県相当の行政区画に移行することとなっている。 オランダ政府はこれらの島々についてEUにおける地位の変更について調査を実施している。ローマ条約第2付属文書ではアンティルを海外領域として記載しているが、各島はアゾレス諸島、マデイラ諸島、カナリア諸島、フランスの海外県と同等の地位である外部地域への移行を求めている。欧州委員会委員ダヌータ・ヒューブナーは欧州議会において、わずか3万人の島の地位の変更に多くの問題があるとは想定していなかったと述べている。つまり2008年のアンティルの各島の地位の変更にはローマ条約の修正が必要となるのである。 欧州憲法条約ではアルバ、キュラソー島、シント・マールテン島の地位変更について、欧州理事会における全会一致の決定で外部地域に移行することができる規定があった。この規定はリスボン条約(改革条約)に引き継がれている。以下は改革条約(草案)第2条 293) 抄文 。 Article 311 shall be replaced by a text combining Article 299(2), first subparagraph, and Article 299(3) to (6); the text shall be amended as follows: [...](e) the following new paragraph shall be inserted at the end of the Article: "6. The European Council may, on the initiative of the Member State concerned, adopt a decision amending the status, with regard to the Union, of a Danish, French or Netherlands country or territory referred to in paragraphs 1 and 2. The European Council shall act unanimously after consulting the Commission.". (日本語訳)第311条は、第299条 (2) の第1副段落と第299条の (3) から (6) とあわせて、以下の文章に置き換えて修正する。 (略)(e) 以下の新たな段落をこの条文の最後に追加する。 「6. 欧州理事会は、関連する加盟国の主導の下で第1段落および第2段落で規定されているデンマーク、フランス、オランダの領土について連合における地位の修正に関する決定を採択することができる。」
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