エルミート・ガウシアンモード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 10:14 UTC 版)
「ガウシアンビーム」の記事における「エルミート・ガウシアンモード」の解説
エルミート・ガウシアンモードは共振器が回転対称でなく、水平方向と鉛直方向が同等でない場合の出力レーザーの記述に便利である。上に定義した複素パラメータ q を用いると、 x-面内の振幅分布は以下の関数に比例する。 u n ( x , z ) = ( 2 π ) 1 / 4 ( 1 2 n n ! w 0 ) 1 / 2 ( q 0 q ( z ) ) 1 / 2 [ q 0 q 0 ∗ q ∗ ( z ) q ( z ) ] n / 2 H n ( 2 x w ( z ) ) exp [ − i k x 2 2 q ( z ) ] {\displaystyle {u}_{n}(x,z)=\left({\frac {2}{\pi }}\right)^{1/4}\left({\frac {1}{2^{n}n!w_{0}}}\right)^{1/2}\left({\frac {{q}_{0}}{{q}(z)}}\right)^{1/2}\left[{\frac {{q}_{0}}{{q}_{0}^{\ast }}}{\frac {{q}^{\ast }(z)}{{q}(z)}}\right]^{n/2}H_{n}\left({\frac {{\sqrt {2}}x}{w(z)}}\right)\exp \left[-i{\frac {kx^{2}}{2{q}(z)}}\right]} ここで、 Hn(x) は n 次のエルミート多項式と呼ばれる関数(ここでは物理学者の定式を用いる。すなわち、 H1(x) = 2x とする)で、アスタリスクは複素共役を示す。n = 0 の場合がガウシアンモードの分布と対応する。 二次元直交座標系においては、umn(x,y,z) = um(x,z)un(y,z) のように関数を二つにわけることができる。ここで、 un(y,z) は um(x,z) と同じ形式を持つ。数学的には、この性質は 直交座標系におけるヘルムホルツ方程式が変数分離できることに起因する。 エルミート・ガウシアンモードは通常「TEMmn」のように表記される。ここで、 m, n はそれぞれ x, y 方向の多項式の次数である。よって、ガウシアンモードは TEM00 と表記される。 TEMmn モードのグイ位相は TEM00 モードの場合よりも強く、 1 + n + m 倍になる。軸上以外の位相シフトも異なる。
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