インドの折衷案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 13:53 UTC 版)
「1950年の国際連合事務総長の選出」の記事における「インドの折衷案」の解説
10月18日、ソ連の要請を受けて安全保障理事会が開催された。ソ連のマリク大使は、安保理はまだ膠着状態ではなく、「特にラテンアメリカとアジアからの候補者を検討すべきだ」と繰り返し述べた。インドのB・N・ラウ(英語版)大使は、安保理理事国11か国がそれぞれ2人の候補者を秘密裏に指名することを提案した。こうしてできた22人の候補者のリストから、常任理事国は受け入れられない候補者を抹消し、リストに残った候補者に対して投票を行う。イギリスとフランスの大使はこの方式を評価し、中国の大使も「満足のいく公正な」方式だと評価した。キューバ、エクアドル、エジプト、ソ連もインド案に賛成した。 アメリカはこの案に反対した。オースティン大使は、すでに9票を獲得しているリーが、ソ連によってリストから抹消されるのは確実だと指摘した。オースティンは、「話された言葉には価値がないのか? 誠実さはないのか?」と問うた。ノルウェーのアルネ・スンデ大使は、同胞を守るために熱弁をふるい、「リーを排除することは、朝鮮戦争におけるソ連の勝利に等しい」と主張した。
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