インディアス宣教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 10:31 UTC 版)
クリストファー・コロンブスの「インディアス」発見当時、フランシスコ会はドミニコ会とならんで多くの会員を擁し、活動的な修道会であった。その一部には一種の終末論的傾向もあって新大陸への福音活動に対する熱意には強いものがあった。フランシスコ会はコロンブスの計画の良き理解者として知られており、一貫して熱心な支持者でもあった。コロンブスの1492年の航海の帰還報告はフランシスコ会士のあいだで大反響をよび、その2回目の航海に際しては少なくとも2名の会士が航海に同行し、サント・ドミンゴ島(イスパニョーラ島)での宣教の草分けとなった。1503年、最初の修道院がサントドミンゴに創設され、1505年にはサンタ・クルス管区が設けられてフランシスコ会士による宣教の恒久的な組織化に道をひらいた。 今日のアメリカ合衆国のカリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州などの宣教もまた、メキシコ(ヌエバ・エスパーニャ)より北上するフランシスコ会士によって始められた。このように、インディアスの中心から地方に、さらに辺境へと向けて宣教していくことに関しては、フランシスコ会は先駆的役割を担い、また、宣教活動の範囲も数ある修道会のなかでも最も広かったものと推定される。なお、ワシントンD.C.には、アメリカ・フランシスコ会史学会という学術機関があり、その歴史的研究をすすめている。
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