イゴール・ペトレンコとは? わかりやすく解説

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イゴール・ペトレンコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/27 15:14 UTC 版)

イゴール・ペトレンコ
Игорь Петренко
本名 Игорь Петрович Петренко
生年月日 (1977-08-23) 1977年8月23日(46歳)
出生地 東ドイツポツダム県ポツダム
国籍 ソビエト連邦 ロシア
身長 183cm
職業 俳優
活動期間 2000年から現在
配偶者 イリーナ・レオノヴァ
(2000年 - 2004年)
エカテリーナ・クリモヴァ
(2004年 - 2014年)
クリスチャン・ブロディ(2016年 - )
主な作品
『東部戦線1944』(映画)
『ヴェーラの運転手』(映画)
『現代の英雄』(TV)
『タラス・ブーリバ』(映画)
『名探偵シャーロック・ホームズ』(TV)
受賞
2002年「ニカ」新人賞
2003年ロシア連邦国家賞(文芸・芸術)
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イゴール・ペトローヴィチ・ペトレンコロシア語: Игорь Петрович Петренко, ラテン文字転写: Igor Petrovich Petrenko1977年8月23日 - )は、ロシア連邦の俳優。2002年の戦争映画『東部戦線1944英語版』が出世作となり、同年「ニカ」新人賞を受賞。2003年ロシア連邦国家賞(文芸と芸術部門)を受賞。2009年4月1日よりロシア映画人連盟のメンバーである。なお、名前の発音は「イーゴリ」と表記するのが一般的である。

生い立ち

冷戦期の東ドイツポツダムの生まれ。ポツダムはソビエト連邦軍の軍人であった父の駐留先である。母は英語の通訳をしていた。彼が3歳の時、家族でモスクワに戻った。子供の頃の趣味はスポーツ(体操サンボ柔道)。学校は好きではないが、唯一好きな教科は英語だったという。

高校卒業後、シェープキン記念演劇大学の生徒募集を知り、冗談のつもりでテストを受けたところ、何百人もの候補者の中から選ばれて入学、真剣に演技を学び始めた。

キャリア

2000年にシェープキン記念演劇大学を卒業し、モスクワマールイ劇場に入ったが、しばらくして絶え間ない撮影のために離脱した。

2001年、映画『条件反射』(イリダール・イスラムグロフ監督)でスクリーンデビュー。映画も彼の役柄も不成功に終わったが、続いて出演したTVシリーズ『モスクワの窓』(2001年、アレクサンドル・アラヴィン監督)で初めて注目を集めた。

ペトレンコの人気を決定づけたのは、2002年の映画『東部戦線1944英語版』(ニコライ・レベデフ監督)である。独ソ戦における偵察部隊の活躍を描いた戦争ドラマで、主人公のトラフキン中尉を演じた。また、この役柄によって、2002年の国内映画賞「ニカ英語版」の「今年の新人」部門に選ばれた。

そのほかの代表的な役柄として、映画では『ヴェーラの運転手英語版』(2004年、パーヴェル・チュフライ監督[1])の純朴な運転手ヴィクター役、『タラス・ブーリバ英語版』(2009年)の悲恋に命を捧げるコサックの青年アンドレイ役などがある。

TVシリーズでは、『現代の英雄』(2006年)の悩める青年将校ペチョーリン役、『名探偵シャーロック・ホームズ』(2013年、アンドレイ・カヴン監督[2])での従来の紳士的な名探偵像を覆したホームズ役などがある。

なお、『名探偵シャーロック・ホームズ』で相棒ワトソン博士を演じたアンドレイ・パニン(2013年に死去)とは、『ヴェーラの運転手』、『離脱』(2011年)と合わせて3回の共演歴がある。

私生活

演劇学校在籍時に出会った女優イリーナ・レオノヴァ英語版と2000年の卒業後すぐ結婚し、2004年に離婚。女優エカテリーナ・クリモヴァ英語版とTVシリーズ『モスクワの窓』で共演し、2004年に結婚。クリモヴァとは2児を得たが、2014年に離婚。離婚後、女優クリスチャン・ブロディと交際を始め、2016年に結婚。現在はサンクトペテルブルクにて、ブロディとブロディとの間に生まれた2児と共に暮らしている。

主な出演

舞台

『レニングラードのロマンス』(アレクセイ・アルブーゾフの戯曲『私の哀れなマラート』が原作、ピーター・ステイン演出)- マラート役

映画・TVシリーズ[3]

日本語題/原題 役名 備考
2001 条件反射/Условный рефлекс ロマン・ゾロトフ役、政治家の息子
モスクワの窓/Московские окна レオニード・テレホフ役
2002 東部戦線1944英語版Звезда ヴラジミール・トラフキン中尉役、偵察部隊の司令官 日本版DVDあり。
2003 地球で最高の街/Лучший город Земли レオニード・テレホフ役、コムソモールの秘書
カルメンКармен セルゲイ・ニキティン役、警察官
2004 ヴェーラの運転手英語版Водитель для Веры ヴィクター役、運転手 パーヴェル・チュフライ監督作。 アンドレイ・パニンと共演。
2006 現代の英雄/Герой нашего времени グリゴリー・ペチョーリン役 レールモントフの同名小説が原作。日本版DVDあり。
ウルフハウンド 〜天空の門と魔法の鍵〜Волкодав ニコライ・レベデフ監督作。日本版DVDあり。
2009 タラス・ブーリバ英語版Тарас Бульба アンドレイ役、ブーリバ隊長の息子 ゴーゴリ同名小説が原作。
インターセプター/Запрещённая реальность マトヴェイ・ソボレフ役、スパイ 日本版DVDあり。
2010 タイム・ソルジャー/Мы из будущего 2 セルゲイ・フィラトフ役 日本語題『タイム・ジャンパー』の続編。ただし『タイム・ジャンパー』でセルゲイ役を演じるのは別の俳優。両作品とも日本版DVDあり。
2011 離脱/Отрыв アレクセイ・ミトロヒン役 アンドレイ・パニンと共演。
2013 名探偵シャーロック・ホームズШерлок Холмс シャーロック・ホームズ役、諮問探偵 AXNミステリーにて字幕版放送。日本では未ソフト化。
ブラグ/Булаг セルゲイ役 「ブラグ」はブリヤート共和国の集落名。
レンタルパパ/Папа напрокат イリヤ・ペトローヴィチ・ソロマチン役
2014 スノークイーン 少女ゲルダと雪の女王/Тайна Снежной королевы ヴァン役 日本版DVDあり。
2015 星から生まれた(女性)/Рождённая звездой パーヴェル・アレクサンドロヴィチ・シェホフスコイ役
2016 ヴァイキング英語版Викинг ヴァリャシコ役
黒猫/Чёрная кошка ヴィクトル・カラトフ役

主な受賞

  • 2002年 国内映画賞「ニカ」(新人部門) -『東部戦線1944』
  • 2003年 ロシア連邦国家賞(文芸と芸術部門) -『東部戦線1944』
  • 2009年 サンクトペテルブルクの映画祭「ビバ!ロシア映画!」 最優秀男優賞 -『タラス・ブーリバ』

脚注

  1. ^ チュフライ監督の代表作は『パパってなに?』(1997年)など。
  2. ^ カヴン監督の代表作は『怒りの戦場 CODE:PIRANAH』(2006年)、『カンダハル 怒りの大脱出』(2010年)など。
  3. ^ kinopoisk.ru(ロシア語)”. 2017年3月8日閲覧。

外部リンク


イゴール・ペトレンコ

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シャーロック・ホームズ」の記事における「イゴール・ペトレンコ」の解説

ロシア国営テレビ放送チャンネル1英語版)で2013年11月放送されテレビドラマ名探偵シャーロック・ホームズ』(全8回)でホームズ演じた日本ではAXNミステリー字幕版のみ放送)。本作の設定異色であり、よく知られる名探偵ホームズ像は、ワトソン実際ホームズヒロイック誇張し探偵小説主人公として作り上げたもので、27歳ホームズより15歳ほど年上ワトソンとは、親子のような独特の信頼関係築いている。頭脳明晰や行動力豊富な犯罪知識原作通りだが、眼鏡をかけた書生のような風貌、恋に溺れ情熱的な性格拳闘射撃も苦手といった原作とはかけ離れた特徴備えている。なおパイプではなく煙草派など原作設定取り込んだ要素もある。

※この「イゴール・ペトレンコ」の解説は、「シャーロック・ホームズ」の解説の一部です。
「イゴール・ペトレンコ」を含む「シャーロック・ホームズ」の記事については、「シャーロック・ホームズ」の概要を参照ください。

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