イギリス王室陰謀論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:36 UTC 版)
「切り裂きジャックと疑われた者たち」の記事における「イギリス王室陰謀論」の解説
イギリス王室陰謀論は、フリーメイソン/王室陰謀論などとも呼ばれ、後世に登場した信頼性の低い説である。しかし、そのセンセーショナルな内容からフィクションで人気がある。元は1960年代に登場したヴィクトリア女王の孫でエドワード7世の長男であったアルバート・ヴィクター王子が犯人とするものであったが、これをさらに発展させる形でStephen Knightによる1976年の著書『切り裂きジャック:最終結論(英語版)』に代表される陰謀論者たちがイギリス王室や政府機関が関与したという説を唱えた。 それらによれば、ヴィクターが直接の犯人ではなく、彼が密かにカトリック教徒の店員と結婚して娘をもうけたことを受け、ヴィクトリア女王、首相ソールズベリー卿、フリーメーソンの友人たち、さらにロンドン警視庁が結託して、ヴィクターの子供の存在を知っている者たちを暗殺していったというものである。この説は多くの事実が矛盾しており、ウォルター・シッカートの隠し子を名乗った発案者であるジョセフ・ゴーマン(ジョセフ・シッカート)は後に、報道機関にデマであることを認め、自説を撤回している。この説のバリエーションとして、下記のように医師のウィリアム・ガル、画家のウォルター・シッカート、詩人のジェームズ・ケネス・スティーブンなどが、それぞれ関与あるいは真犯人としているものがあり、『名探偵ホームズ・黒馬車の影(英語版)』や『フロム・ヘル』といった小説や映画などのフィクションでも扱われている。
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