イギリス勝利の理由
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:00 UTC 版)
「近世から近代にかけての世界の一体化」の記事における「イギリス勝利の理由」の解説
イギリスが勝利した理由としては、戦費調達能力がフランスのそれを大きく上回っていたことが掲げられる。議会の承認により税収のほとんどを軍事費に投入でき(フランスは国王の浪費も財政に影響した)、議会が保証するイギリス国債の信用が高く、臨時の資金調達能力も優れていた(アンシャン・レジーム下のフランスでは徴税権をもつ貴族が多く、国庫収入が少なかった)。加えて、フランスがユトレヒト条約などにみられるように王位・王権に対する執着が強く、冷静に国益を見据えた外交政策を持たなかった点もしばしば指摘される(ただし、これには異論もある)。しかし、イギリスもまた周囲にくらべてきわめて税負担の重い国として知られていた。いずれにせよ、この抗争の勝利によってイギリスの覇権国としての地位はゆるぎないものとなり、後世パックス・ブリタニカと呼ばれる繁栄の時代の基礎がつくられた。
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