アンテオ (救難艦)とは? わかりやすく解説

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アンテオ (救難艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 07:14 UTC 版)

アンテオ
基本情報
建造所 イタルカンティエリ社
ヴェネツィア・マルゲーラ・ブラダ造船所
運用者  イタリア海軍
艦種 潜水艦救難艦
モットー In undis per undas pro vita
艦歴
発注 1977年
起工 1977年
進水 1978年11月11日
就役 1980年7月31日
要目
排水量 基準2,857トン / 満載3,120トン[1]
全長 98.4 m
垂線間長 93.0 m
最大幅 15.8 m
吃水 5.20 m
機関 ディーゼル・エレクトリック方式
GMT A230-12V
 ディーゼルエンジン×3基
マニエッティ・マレリ電動機×2基
推進 スクリュープロペラ×1軸
バウスラスター×1基
出力 最大6,000馬力 / 定格5,360馬力
速力 18ノット
燃料 270トン
航続距離 4,000海里 (14kt巡航時)
乗員 士官12名+下士官兵125名
兵装 70口径20mm連装機銃×1基
搭載艇 SRV-300潜水艇×1隻
搭載機 AB-212ヘリコプター×1機
レーダー ・SPN-748 航法用×1基
・SPN-751 航法用×1基
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アンテオAnteo, A 5309)は、イタリア海軍潜水艦救難艦。艦名はアンタイオスを意味するイタリア語に由来し、この名を受け継いだイタリア軍艦としては3代目にあたる。同型艦は無い。

設計

船型は長船首楼型とされている。主機関はディーゼル・エレクトリック方式とされており、推進発電機はGMT A230-12Vディーゼルエンジン(4,050馬力)3基を原動機とされて、電動機2基でスクリュープロペラ1軸を駆動する方式とされた。艦位保持のため、出力500馬力のバウスラスターも搭載されている。また洋上作業の円滑化のため、減揺水槽(ART)も装備された[1]

艦中部にはヘリコプター甲板が設定されており、その直前には入れ子式のハンガーが設けられた[1]

装備

艦尾側。SRV-300の発進作業中である。

レスキュー・チェンバー(水深150メートルまで対応可能)を含めて、アメリカ海軍式の潜水艦救難装置を備えている。チェンバー運用時の4点係留のため、大型の係留浮標が艦橋前に搭載された。また深海救難艇(DSRV)として、MSM-1/S型「ウセル」(Usel)を搭載した。これは重量22トン、全長9.0メートル、全幅2.5メートル、高さ2.7メートルで、行動時間は4ノットで120時間、水深600メートルまで対応できた。その活動支援用として、ゲイマリーン社のプルートROVも搭載していた[2]

その後、2000年より北大西洋条約機構(NATO)の新しい標準的な潜水救難装置に対応したSRV-300(水深300メートルまで対応可能)の搭載にも対応した。これらの揚降のため、艦尾にはスリップウェイが設けられており、またAフレーム・クレーンが備えられている[1]

潜水作業支援船としての機能も備えており、再圧タンク英語版2基によって水深350メートルまでの飽和潜水を支援できる[2]

10ノットで他船を曳航することも可能であり、陸岸曳引力は27トン[2]。また海上における火災にも対応すべく放水銃を4基備えており、それぞれの範囲に向けて1時間当たり64トンの水を放水できる。

艦歴

「アンテオ」は、イタルカンティエリ社ヴェネツィア・マルゲーラ・ブラダ造船所で建造され、1980年7月31日に就役する。

参考文献

  1. ^ a b c d Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. p. 339. ISBN 978-1591149545 
  2. ^ a b c Bernard Prezelin (1990). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 1990-1991. Naval Institute Press. p. 286. ISBN 978-0870212505 

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