アリウス派とは? わかりやすく解説

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アリウス派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/04 07:06 UTC 版)

アリウス派は、アレクサンドリア司祭アリウス古典ギリシア語表記でアレイオス[注釈 1]250年頃 - 336年頃)とその追随者の集団を指す。この派の名前は、この教義を提唱したアリウスの名前に由来している[1][2]


  1. ^ ギリシア語: Άρειοςラテン語: Arius…古典ギリシア語再建音からは「アレイオス」、現代ギリシア語からは「アリオス」、ラテン語からは「アリウス」と転写し得る。
  2. ^ 致命者殉教者
  3. ^ ニカイア信条、およびニカイア・コンスタンティノポリス信条(ニケア・コンスタンティノポリ信経)の両方に、「人となり」(人柄という意味では無く「人となって」の意)の文言が入っている。後者の該当箇所は以下の通り。
    ...και σαρκωθέντα εκ Πνεύματος άγιου και Μαρίας της Παρθένου και ενανθρωπήσαντα. — Το Σύμβολο της Πίστεως (ΠΙΣΤΕΥΩ)ΙΕΡΑ ΜΗΤΡΟΠΟΛΙΣ ΗΛΕΙΑΣ, Με την επιφύλαξη παντός δκαιώματος
  4. ^ 2世紀の文書『ヘルマスの牧者』の「第一のいましめ」の節には、
    「何よりもまず、万物を創られ、秩序づけられ万物を無から有へと造られ万物を包容したもうが、御自らは包容されることのない方でありたもう神を、信じなければならない。」
    という記述がある。(荒井献/編『使徒教父文書』より引用)
  5. ^ A short history of the early church、P114に「アリウスの見解は、波紋されたサモサタのパウロ、テオドトスに比べて劣っている」 A short history of Christian doctrine、P50に「必然的に完全で不十分な啓示の教義に繋がった」とある。
  6. ^ Bernhard LohseのA short history of Christian doctrine.P50、アリウスの教義は、「新しい形の多神教に繋がる」それは、「イエスにおける神の啓示を否定するか、複数の神がいると仮定しなければならないことを意味している」と書かれている。
  7. ^ A short history of Christian doctrine、P50「アリウスの教義は、「新しい形の多神教に繋がる」それは、「イエスにおける神の啓示を否定するか、複数の神がいると仮定しなければならないことを意味している」と書かれている。
  8. ^ (ousia):古典ギリシア語再建音からはウーシア、現代ギリシア語からはウシアもしくはウシーアと転写し得る(現代ギリシア語のアクセントは長音のように転写されることも多いが、厳密には現代ギリシア語には長短の区別は無い)。
  9. ^ 聖霊について、正教会の一員である日本ハリストス正教会は「聖霊」ではなく、「聖神(せいしん)」「神聖神(かみせいしん)」を訳語として採用している
  10. ^ (hypostasis):古典ギリシア語再建音からはヒュポスタシス、現代ギリシア語からはイポスタシスと転写し得る。
  11. ^ 当初の議論は「子」の神性を巡ってのものであったが、聖霊の神性、聖霊も同本質としての神なのかについての議論が起こって来た。第1ニカイア公会議(第一全地公会、325年)から議論が続き、第1コンスタンティノポリス公会議(第二全地公会、381年)で、三位一体の定式がまとめられた。
  1. ^ a b ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「アリウス派」の解説”. 2202年5月22日閲覧。
  2. ^ International Standard Bible EncyclopediaのArianism”. 2202年5月22日閲覧。
  3. ^ a b c d АРИАНСТВО «Православная Энциклопедия»
  4. ^ Harry R. Boer (1976). A short history of the early church. Eerdmans. p. P110. ISBN 9780802813398 
  5. ^ a b c d e CATHOLIC ENCYCLOPEDIA: Arianism
  6. ^ a b 『初代教会史論考』pp.219-222
  7. ^ The International Standard Bible Encyclopedia, 1982, Volume 2, 513ページ
  8. ^ A Short History of the Early Church, by Harry R. Boer,110ページ
  9. ^ 『中世思想原典集成 別巻 中世思想史/総索引』平凡社、2002年、P17頁。 
  10. ^ a b c 『中世思想原典集成1 初期ギリシャ教父』平凡社、1995年、P37頁。 
  11. ^ a b 『山川 世界史小辞典』p32, 山川出版社; 改訂新版 (2004/01)、ISBN 9784634621107
  12. ^ The Monk Martyr Lucian, Presbyter of Antioch (Commemorated on October 15) (Orthodox Calendar. HOLY TRINITY RUSSIAN ORTHODOX CHURCH, a parish of the Patriarchate of Moscow)
  13. ^ St. Lucian of Antioch - Saints & Angels - Catholic Online
  14. ^ a b c d e f g h i j k l ゴンサレス (2010, p. 19)
  15. ^ Arius and Euzoius to the Emperor Constantine”. 2017年4月29日閲覧。
  16. ^ Thalia”. 2017年4月29日閲覧。
  17. ^ 『キリスト教神秘思想の源流』 pp.135-136。
  18. ^ 『中世思想原典集成 別巻 中世思想史/総索引』平凡社、2002年、P37頁。 
  19. ^ Harry R. Boer (1976). A short history of the early church. Eerdmans. pp. 108-114. ISBN 9780802813398 
  20. ^ a b c d Bernhard Lohse (1966). A short history of Christian doctrine. Fortress Press. pp. P37-50. ISBN 978-0800613419 
  21. ^ Bart D. Ehrman (2014). How Jesus Became God: The Exaltation of a Jewish Preacher from Galilee. HarperOne. ASIN B00DB39V2Q 
  22. ^ 『中世思想原典集成1 初期ギリシャ教父』平凡社、1995年、P701頁。 
  23. ^ ゴンサレス (2010, p. 195)
  24. ^ キリスト教大事典 & s48, p. 19-20)
  25. ^ 『初代教会史論考』p.224。
  26. ^ 『初代教会史論考』pp.248-252。
  27. ^ a b 『初代教会史論考』pp.395-396。
  28. ^ a b H・I・マルー『キリスト教史<2>教父時代』pp.127-130
  29. ^ a b c d e 『初代教会史論考』pp.287-316
  30. ^ Arius”. Encyclopædia Britannica. 2202年5月22日閲覧。


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