アラン諸島三部作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 13:54 UTC 版)
「マーティン・マクドナー」の記事における「アラン諸島三部作」の解説
二つめの三部作はゴールウェイ県沿岸のアラン諸島を舞台にしており、『イニシュマン島のビリー』(1996年)、『ウィー・トーマス』(2001年)、『イニシィアのバンシー』(未上演)からなる。 『イニシュマン島のビリー』は、足の不自由な10代の青年が、ロバート・フラハティ監督の映画『アラン』で役を得ようと企む様子を描くブラックコメディである。1997年にロンドンのロイヤル・ナショナル・シアター(コッテスロー)で初演の後、1998年4月にオフ・ブロードウェイのジョゼフ・パップ・パブリック・シアターでも上演され、どちらもタイトルロールはローリー・コンロイが務めた。1998年には、フレデリック・ケーラーがタイトルロールを演じ、カリフォルニア州ロサンゼルスのゲッフェン劇場でも上演された。2008年にはアトランティック・シアター・カンパニーとアイルランド、ゴールウェイのドルイド・シアター・カンパニーの協働により、オフ・ブロードウェイで再演された。 『ウィー・トーマス』はアイルランド国民解放軍 (INLA) 分派の正気とは言えないリーダーが、自分の愛猫が殺されたと知って故郷のイニシュモア島で犯人を捜して暴れる様子を描いたブラックコメディである。本作は2000年にロイヤル・コート劇場に提出されたが、そこでは上演を断られ、2001年5月にストラトフォード=アポン=エイヴォンにてロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが初演を行った。その後、ロンドンに引っ越し、2003年度ローレンス・オリヴィエ賞で最優秀コメディ賞を受賞した。2006年2月にオフ・ブロードウェイでアトランティック・シアター・カンパニーにより上演され、5月にはブロードウェイに移って、2006年のトニー賞演劇作品賞候補となった。 『イニシィア島のバンシー』はアラン諸島三部作の第3作であるが、マクドナー本人が「全然うまくいかなかった」と述べており、刊行も上演もされていない。
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