アメリカ帝国主義の象徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 03:08 UTC 版)
「パンアメリカン航空」の記事における「アメリカ帝国主義の象徴」の解説
なお、このように派手に話題を振りまいたことや、「パンアメリカン」(=「汎アメリカ主義」と訳すことができる、ただしそれは必ずしも命名者の意図したところではない)という社名、そして冷戦下におけるアメリカ政府との契約を元にした密接な関係があった。 特に1960年代から1970年代にかけて行われアメリカも参戦したベトナム戦争中は、アメリカ軍との契約の元にアメリカ軍の兵士の戦時休暇のための特別便を、南ベトナムのサイゴンやダナンからホノルルやイギリスの植民地の香港、アメリカ統治下の沖縄などへ向けて運航した。他にも同じくアメリカ政府との契約を元に、平時の軍事輸送にも長年あたっていたことから、いわゆる「アメリカ帝国主義」の体現者と見なされることも多かった。 そうした「アメリカを代表する航空会社」という地位と高い知名度、広範囲に張りめぐらされた路線網が仇となり、1960年代以降は、PFLPやアブ・ニダル、リビアの情報機関をはじめとする反帝国主義や反米組織が行ったハイジャックやテロの標的になることも多かった。 また、冷戦下において東側諸国を含む世界各国に乗り入れていたこと、またトリップ時代からの政界やCIAとの関係から、秘密工作に使用されることも多く、インドネシアのスカルノ大統領を貶めることを目的に、インドネシア政府がチャーターしたパンアメリカン航空機に盗聴器をつけた上で、売春婦に客室乗務員の格好をさせて乗務させるという作戦に使用されたこともあった。
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