アナトリア語派の諸言語
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「アナトリア語派」の記事における「アナトリア語派の諸言語」の解説
アナトリア語派に分類される言語には以下のものがある。 ヒッタイト語:紀元前16世紀から紀元前13世紀の頃使われたヒッタイト帝国の公用語。ヒッタイトの先住民が話していたハッティ語は、まったくの別系統である。 パラー語:アナトリア中北部で話され、ヒッタイト語と同時期の資料が少数残っている。 ルウィ語:アナトリア南部からシリア北部の資料が残る。楔形文字ルウィ語:楔形文字で書かれている。ヒッタイト語と同時期の資料が少数残っている。 象形文字ルウィ語:印章・碑文にアナトリア象形文字で書かれている。広い地域に分布し、紀元前15世紀からヒッタイト帝国の滅んだ後の紀元前7世紀にわたる資料が残る。 リュキア語(リュキア語Aまたは標準リュキア語)鉄器時代のリュキアで話された、ルウィ語の子孫言語。紀元前1世紀頃消えた。 ミリア語(英語版)(リュキア語B):かつてはリュキア語の方言とされたこともある。実質的に碑文1つしか知られていない。 リュディア語:アナトリア西部のリュディアに資料が残る。紀元前1世紀頃消えた。 これらのうち、ルウィ語(楔形文字ルウィ語、象形文字ルウィ語)、リュキア語、ミリア語は極めて緊密な関係があり、ルウィ語群としてまとめられる。 他に、古代にアナトリア半島で使用されていた以下の言語がアナトリア語派にまとめられる可能性が高いが確証はない。 カリア語:カリア本土のほか、エジプト・ギリシアに碑文が残る。エジプトには紀元前7世紀以来のカリア人傭兵の落書きが多数残る。紀元前3世紀頃消えた。 ピシディア語とシデ語(パンフィリア語):きわめて断片的だが、ルウィ語に近いと考えられている。
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