アカネの文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/15 07:17 UTC 版)
日本では上代から赤色の染料として用いられていた。日本茜を使って鮮やかな赤色を染める技術は室町時代に一時途絶えた。染色家の宮崎明子が1997年にかけて、延喜式や正倉院文書などを参考にして、日本茜ともろみを併用する古代の染色技法を再現した。ヨーロッパでも昆虫学者のジャン・アンリ・ファーブルがアカネ染色法の特許を取るなど、近代まで染料として重要視されていた。 和歌でも「茜さす」のように明るさを強調する枕詞に用いられて詠まれ、万葉名では茜、茜草、赤根、安可根のように書かれる。アカネが登場する歌は13首あり、そのすべてが「紫」「日」「月」「照る」「昼」にかかる枕詞である。天智天皇の妃であった額田王が、かつての夫大海人皇子(天武天皇)に向けて詠んだ一首が良く知られる。
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