アカデミー賞プロデューサー論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 23:06 UTC 版)
「リトル・ミス・サンシャイン」の記事における「アカデミー賞プロデューサー論争」の解説
映画製作に係わったプロデューサーのうち何人が映画芸術科学アカデミーから賞を受け取る資格があるか論争となった。1999年にアカデミーはプロデューサーのうち3人までに候補資格を与えることを決定していた。このルールは作品が受賞した際にステージ上に多くのプロデューサーが登るのを防ぐために設けられた。一方で全米製作者組合(PGA)は映画にクレジットできるプロデューサーの人数の上限を設定していなかった。『リトル・ミス・サンシャイン』の場合、5人のプロデューサー(マーク・タートルトーブ、ピーター・サラフ、アルバート・バーガー、ロン・イェルザ、デヴィッド・フレンドリー)が存在したが、アカデミーはバーガーとイェルザを含みたがらなかった。両プロデューサーは脚本を見つけ出し、監督たちを他のプロデューサーたちに紹介し、撮影監督を選び、エンディングの再撮影に協力し、サンダンス映画祭への出品を助けるといった形で貢献していた。アカデミーは2人が製作過程でパートナーであるが、個別のプロデューサーのみが認定されると宣言した。アカデミーは2人のプロデューサーの仕事は結集した力によるものであるとみなし、バーガーもしくはイェルザを賞の対象とすることを拒否した。プロデューサーのデヴィッド・ホバーマン(英語版)は5人のプロデューサー全員への敬意を表することに対する支持に関してコメントし、そして「実際に映画の製作に関係している5人がいるならば、アカデミー賞候補に挙げられるのに十分な映画を製作した者たちの仕事に報いるのを妨げなければならない理由は存在しない」と述べた。アカデミー賞プロデューサー委員会に属していたリンダ・オブストは、「通常、5人で映画は作らない。本件が例外であるならば、それは嘆かわしいことだ。しかし、あなた方は例外のために規則を破らない」とコメントした。 アカデミー賞の際、脚本賞の表彰の際にプロデューサーのマーク・タートルトーブ、ピーター・サラフ、デヴィッド・フレンドリーは登壇できた一方、PGAでは5人全員が表彰された。アルバート・バーガーはアカデミーの決定に関して本作のパネルで「アカデミーがたとえ何を決定したとしても、我々はこの映画を製作したのだ」と述べた。2007年6月、アカデミーは将来3人以上のプロデューサーが参加している映画には例外を認めることを発表した。
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