ひとを四つの階級に分けるもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/22 22:36 UTC 版)
「金剛針論」の記事における「ひとを四つの階級に分けるもの」の解説
ひとを階級(ヴァルナ)に分けるものはあくまで行為であり、それはバラモンの聖典によっても認められる、というのが作者の主張である。作者が引用するヴァイシャンパーヤナ仙の言葉によれば、 ・肉食をやめ、一切の殺生をしない。 ・与えられない限り他人の物を取らない。 ・残忍な本性を持たず、所有(我が物)という気持ちも抱かない。 ・神々と人間の女性とは、たとえ自分が動物に生まれ変わってしまったとしても絶対に性交しない。 ・真実、慈愛、諸々の感覚を制御すること、修養、これら清浄な性質を備えていること この五つの徳を持った再生族(バラモン階級、クシャトリア階級、ヴァイシャ階級)は真にバラモンと認められる。そうでない人はシュードラである。しかし再生族ではないチャンダーラであっても徳行を保持するならバラモンである。かつて世界には一つの階級しかなかったが、仕事の内容によって四つに分かれたとも語られている。 バラモンであっても善行がないならシュードラより劣る。バラモンかどうかは生まれではなく行いによって決まる。仮にガーヤトリー賛歌しか知らなくても、清浄さを持つならその人はバラモンであるし、もし四ヴェーダを学修していようが自制もなく、飲食や売ることの制限も設けないならバラモンではない。
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