はり部材におけるフランジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 07:26 UTC 版)
「フランジ」の記事における「はり部材におけるフランジ」の解説
はりに用いられる部材では、上縁あるいは下縁に板状の部材を設けることがあり、これについてフランジと呼ぶ。フランジを設けることで断面二次モーメントが大きくなり、曲げ剛性が向上する。右図は形鋼部材の例であり、上下に設けた水平の板要素がフランジであり、フランジ同士を結ぶ鉛直の板要素をウェブと呼ぶ。主としてフランジは曲げモーメントに抵抗し、ウェブはせん断力に抵抗する。 形鋼のほか、大型のはり部材では鋼板を溶接して、フランジとウェブを持つI形断面が作られ、建築物や橋などに用いられる。また、鋼部材のほか、コンクリート製のはりや桁においてもフランジを設けることがある。 現代ではプレートガーダー形式の橋桁はI形となるような形状にフランジをつけるのが一般的だが、19世紀中盤のイギリスの技術者ブルネルは板で支えられ僅かに湾曲したフランジ(en:balloon flange girder)を好んで採用した。当時は鋳鉄の技術が発展途上で錬鉄を利用しており、強度を上げる目的でこの形状は採用された。今でも一部は現役の橋として残されている。
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