徒手空拳
徒手空拳の意味
徒手空拳とは、何の後ろ楯もなく未知の世界に勇気を持ってチャレンジすることである。また、社会的地位や経済力がなく、頼るべき人もいない状態を指す場合もある。「徒」は虚しさを示すので、「徒手」は手に何も持たないことを指す。「空拳」は拳以外何もないということだ。ただし、徒手空拳は無駄な挑戦という意味ではなく、ポジティブな意味を持つことが多い。徒手空拳の由来
徒手空拳は、元々、武器を持たず、素手で敵に立ち向かうという意味の空手用語である。空手では、棒や刃物のような武器を持つ敵に対して、素手であっても対処できるよう訓練しているのだ。したがって、空手用語としても、徒手空拳が強大な敵に対して無駄な抵抗をするという意味ではない。空手において、拳は棒や刃物に匹敵する武器とみなされている。そもそも、唐から伝来した空手は本来「唐手」と呼ばれており、徒手空拳は唐と置き換えられて、空手になったという説が主流なのだ。徒手空拳の用法
徒手空拳は、「徒手空拳の」や「徒手空拳で」というように、「の」や「で」とつなぎ形容詞や副詞として他の語句を修飾する方式で用いられる。たとえば、「新入社員の徒手空拳の思いが社長に伝わった」や「その起業家は徒手空拳で新しいビジネスを始めた」といった使い方をするのである。また、「彼は徒手空拳から一代で大会社を作り上げた」という用法も可能だ。一般的に、開業や留学など何かを始める時に、前向きな姿勢を示す言葉として使われることが多い。徒手空拳の類語と使い分け方方方
徒手空拳の類語として、まず「赤手空拳」が挙げられる。「赤手空拳」の「赤手」は、手に何も持たないことを指す。「赤手空拳」も、徒手空拳と同様に、後ろ楯もなく果敢に挑戦するという意味で使って良い。「裸一貫」と「身1つ」も徒手空拳の類語として挙げられ、何も持たずに何かを成し遂げる場合に用いられる言葉だ。特に、経済力がなく、気合いと体力だけでチャレンジする場合に使われる。また、「丸腰」や「孤立無援」も、何も身につけず、誰からも支援を得られないことを示し、徒手空拳に意味が近い。 ただし、「丸腰」と「孤立無援」は、「裸一貫」と「身1つ」のようなポジティブな意味合いが弱い。単純に、手に何も持たないというだけの意味なら、「手ぶら」も類語として挙げられる。「無位無官」は特別な社会的地位も肩書きもないという意味で、必ずしも経済力が乏しいとは言えないものの、徒手空拳の類語と言える。徒手空拳を英語では何と言うか
徒手空拳を英訳すると、名詞句ならno means of supportになる。形容詞・副詞句ではwith no helpやempty-handedが該当する。無資力なら、without capitalが適している。としゅ‐くうけん【徒手空拳】
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