ついに悲願の金メダル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/08 23:38 UTC 版)
「ダン・ジャンセン」の記事における「ついに悲願の金メダル」の解説
残されたレースは今季やや精彩を欠いていた1000mのみとなり、メダル獲得は厳しい状況に追い込まれた。しかも競技が始まると、第一組で滑った1000mを得意とするベラルーシのイーゴリ・ゼレゾフスキーがいきなりオリンピックレコードを記録。後続の誰もがこの記録を上回れない中ジャンセンの組を迎えた。もはや彼の金メダル獲得は誰の目にも絶望的かと思われた。ところがいざレースが始まると、今季の1000mでの不調がウソのように序盤から快調に飛ばし、600mを通過した時点でゼレゾフスキーのラップタイムを上回った。ジャンセンの悲運を知る観客席からは割れんばかりの歓声が沸き起こり彼を後押しした。しかし直後のカーブでまたしてもバランスを崩し手を付いてしまうミス。歓声は悲鳴に変わり、誰もがジャンセンの優勝はなくなったと感じた。 ところが同じミスをオリンピックで何度も犯したにもかかわらず最後まで諦めず完走した彼は、そこまでの貯金がものをいい、この土壇場で1分12秒43の世界新記録を樹立するという素晴らしいパフォーマンスを発揮して、ついに悲願のオリンピック金メダルを獲得した。表彰式では「オリンピックチャンピオン。ダン・ジャンセン」とコールされると、両こぶしを大きく突き上げながら表彰台に上がり、アメリカ国歌が流れるなか、星条旗の掲揚を涙を流しながら見つめる彼の姿はアメリカ国民のみならず、世界中の人々の感動を呼んだ。同年、ジェームスサリバン賞を受賞。
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