その他の適応症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 01:27 UTC 版)
ベンゾジアゼピンはまた、以下のような様々な状態に対して処方されている。 ベンゾジアゼピンは強力な筋弛緩特性が知られており、筋肉の痙攣の治療に有用である。しかしながらたいてい筋弛緩効果には耐性が形成される。バクロフェンまたはチザニジンが時々ベンゾジアゼピン系の代替として使用される。チザニジンはジアゼパムやバクロフェンと比較して優れた忍容性をもつことが判明している。 ベンゾジアゼピンは人工呼吸時の挿管の苦痛を取り除くことができる。しかし呼吸抑制を起こすことがあるので、過量投与に対応できる施設で用いることが望ましい。 ベンゾジアゼピンは手術前の患者の不安を和らげるために用いることがある。また、健忘を起こすことにより、手術に関する不快な記憶を忘れることができる。 ベンゾジアゼピンは幻覚剤毒性による急性のパニックの治療にも用いられる。急性の興奮を鎮めるため、(可能な場合には必要に応じて)筋肉内注射で用いる。 抗精神病薬は、一般的にせん妄の一次選択薬剤である。しかし、せん妄の原因がアルコールや鎮静催眠薬の離脱である場合には、ベンゾジアゼピンが第一選択である。 強迫性障害に対しては効果がないと言われていたが、小規模な研究で有効性が示された例がある。ベンゾジアゼピンは他の治療抵抗性の症例では選択肢となり得る。 せん妄の治療には抗精神病薬が第一選択肢であるが、アルコール性または催眠鎮静薬の離脱症状としてのせん妄にはベンゾジアゼピンが第一選択薬である。 低用量のベンゾジアゼピンが電気痙攣療法の副作用緩和に有効であるとのエビデンスがいくつかある。
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