政府専用機(せいふせんようき)(special government plane)
首相や天皇陛下だけでなく、閣僚や皇族といった政府要人が外国を訪問するときに使われる。機内には首相の執務室のほか、同行記者団との会見を行う場所も用意されている。
政府専用機は、アメリカとの間で貿易摩擦が問題となっていた1987年、日本の対米貿易黒字を削減する目的で米ボーイング社から購入した。機種は「ハイテクジャンボ」と呼ばれている「ボーイングB747-400」で、購入金額は2機で約360億円。
宮沢喜一首相(当時)がアメリカを訪問した1993年に初めて政府専用機が使われ、現在までに100回を越える運航実績を積み重ねてきた。万が一に備え、常に2機が一対となって運航している。
実際に運航を担当しているのは、航空自衛隊(千歳基地)に所属する自衛官。すなわち、機長をはじめとするスタッフはすべて自衛官で、機内サービスを担当するスチュワーデスは女性の自衛官が務めているという。
ドイツのシュレーダー首相が日本の政府専用機で来日する話題は、カナダで開かれているサミットの歓迎レセプションで持ち上がった。日本政府は、外国首脳については初めてとなる搭乗を特別に許可したわけだ。
(2002.06.28更新)
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