サマラン油田
【英】: samarang oilfield
マレーシア・サバ州、コタキナバル市西南西方約 170km の南シナ海陸棚(水深 38m )に位置する、同国の代表的油田の一つ。 シェル社により 1972 年に発見され、1975 年に生産が開始された。生産された原油は、海底パイプライン(口径 18 インチ)で 45km 離れたラブアン島のターミナルへ送られ、処理・出荷される。 地質区としては北西ボルネオ盆地に属し、集油形態は背斜構造、集油面積は約 4.5km2。油層は第三紀の砂岩で、深さは約 2,500m 。究極可採埋蔵量は約 2.3 億万バレルと見積もられている。原油性状は、比重 34 ~ 38°API 、イオウ分 0.05 %。油層の圧力維持のため、油層への水圧入(水攻法)が実施されている。 産油量は、1979 年に 7 万バレル/日台のピークに達した後漸減し、1990 年代後半以降は 3 万バレル/日前後で推移している模様。これまでの生産推移から見て、累計生産量は上記の究極可採埋蔵量値の 2 倍程度に達している(埋蔵量成長)と推定される。 主文献『東南アジアの石油産業』(1981)、『世界の大油田』(1984) (齊藤 隆、2006 年 8 月) |

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