基準地点方式とは? わかりやすく解説

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基準地点方式

読み方きじゅんちてんほうしき
【英】: basing point system

実際の積出地とはかかわりなく、すべての積出し特定の地点ら行われたと仮定して引渡し地点での石油価格決定する方式で、1928 年アクナキャリー協定Achnacarry Agreement現状維持協定ともいわれる締結の際、最初に取り決められた。
この最初取り決めは、ガルフ・プラス方式といわれる単一基準地点方式であった。すなわち、単一支配的基準地点として、アメリカのガルフ・コーストを共通に認容し、他の地域例えば、ベネズエラ中東石油引き渡し価格CIF 価格)は、あたかもそれがガルフ・コーストから輸出されたかのごとく仮定してガルフ FOB 価格に、ガルフから引き渡し地点までの運賃プラスして決定した。これによって、ある産地原油実際積出し地における FOB 価格は、同等品質原油ガルフ FOB 価格ガルフから引き渡し地点までの運賃 (A)加算し価格から実際積出し地から引き渡し地点までの運賃 (B) を差し引いた価格とされた。この方式によって中東における石油価格は、米国原油ガルフ FOB 価格メキシコ湾から中東までの運賃加えたものとされてきたのだが、その不当性は、第二次世界大戦中イギリス海軍ペルシア湾からインド洋までのバンカー重油供給受けた際に多額架空運賃phantom freight)が付加されていたとの報告受けたイギリス会計検査院により指摘された。第二次大戦後、中東原油本格的生産始まり中東原油価格決定はガルフ・プラス方式から離脱し新たにペルシア湾地域第二基準地点置かれ二重基準地点方式移行した。すなわち、1945 年には、メキシコ湾岸価格そのままペルシア湾価格として用いられ両者とも 1.05 ドルバーレルとなったその結果スエズ以東全市場とスエズ以西ではメキシコ湾ペルシア湾中間地点であるイタリアまで、中東原油アメリカ原油同一価格入手できることになった1947 年メキシコ湾岸価格が 2.75 ドルとなり、一方1948 年初めに中東原油が 2.22 ドルになった結果均等地点北西ヨーロッパ移った1948 年アメリカ石油輸入国になった結果、ついに均等地点ニューヨークになり、さらにその後米国石油輸入規制するようになって中東原油価格米国原油価格とのリンクを離れて変動するようになった




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