かず 【数】
人間は数をかぞえることによって混沌に秩序をつけ、社会生活を整えていった。古代人は家畜の数を木に刻み目をつけてかぞえたり、人数を小石で確認したりしている。数概念が発達してくると、占いに利用され(西洋の数秘学)、また奇数を陽として尊び、偶数を陰としてきらうような考えも出てきた。さらに語呂合せで幸運を願うような風習も出てき、数に霊的なものが宿るという数霊信仰もみられる。神に関する数の観念も生まれ、これを聖数と呼ぶ。聖数はどちらかといえば奇数が多いが、ユングは、奇数は計算しにくいから、これをこなせる者が特別視されたため、と説く。数観念は時と所とで複雑な様相を示し、ヨーロッパには家畜を数えると死ぬから概数でいえとする伝えがある。『旧約聖書・サムエル記下』には、神はダビデが人口調査したことを憎み、罰として疫病を発生させたとある。インドでは0が発見され、これがアラビアを経て西洋に伝わり、数値計算を発達させ科学を進歩させた。中国では名数を記した書が現れ(後に日本でも)、仏教は法数という一つのジャンルをもつ。→ 法数
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