海軍石油保留地
【英】: naval petroleum reserve
略語: NPR
NPR は、1910 年代以降、顕著になった艦艇燃料の液体化に対応して、米国海軍が石油資源を確保するために生まれた。 まず、タフト政権時に、2 地域が指定され、1912 年 9 月大統領令により、カリフォルニア州のエルクヒルズ(NPR-1 、当初面積 38 千エーカー、最終的には 43 千エーカーまで拡大)が設定され、また同年 12 月、カリフォルニア州ブエナビスタ(NPR-2 、面積 30 千エーカー)、続いて 1915 年 4 月、ワイオミング州ティーポット・ドーム(NPR-3 、面積 9,321 エーカー)が設定され、さらに 1923 年 2 月、アラスカ州コルビル川の西側に位置し、北極海に面する 35 千エーカーの地域が NPR-4 として設定された。これら 4 地域における石油資源の開発は、1920 年 6 月の法律に基づき海軍省の管轄となった。1921 年になって、NPR の管理が、海軍省から内務省に移ったが、汚職事件の発生もあり、1935 年 8 月、再び NPR におけるリースの発行を含めた権限が海軍長官に属すると定められた。1976 年 4 月に成立した国家石油保留地生産法(National Petroleum Reserves Production Act)により、従来の海軍石油保留地の No.4 は国家石油保留地─アラスカ(National Petroleum Reserve in Alaska)と改称され、所管は海軍省より内務省に移された。同地域では、1980 年 12 月制定の法律により、リース公開実施が正式に決まり、1981 年以降リースの公開が行われている。なお、Oil & Gas Journal誌によると、エルクヒルズ油田の累積石油生産量は、1984 年末で 727 百万バーレル、残存可採埋蔵量は 746 百万バーレル、ブエナビスタ油田はそれぞれ 643 百万バーレル、17 百万バーレルと推定されている。 |

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