アルノー・ド・ヴィユヌーヴ(あるのーどびゆぬーぶ)
1235(48)~1312(14)年。中世の錬金術師。ワインの蒸留物(ブランデー)を「生命の水」(オー・ド・ヴィ)と呼び、ウイスキー・ウォッカ・アクアヴィットなどの語源となった。R.DELAMA-IN:HistoiredeCognac,Edit.Stock,Paris(1935)によればフランスの錬金術師でArnauddeVilleneuve(アルノー・ド・ヴィユヌーヴ)とフランス名で呼び、LAFONetFils,Paris(1964)もこれを引用している。しかし、スウェーデンのT.SVEDBER(スヴエドベリー)-G:DieMaterie.EinFor-schungsprobleminVer-gangenheitundGegen-wart,Leipzig(1914)によればArnardosVillanovus(アルナルドゥス・ヴィラノヴス)とラテン名で呼び、スペインのバルセロナで活動し、当時世界一の名医と評判されたという。カール大帝時代(768~814年)のフランク王国の領域はバルセロナを含むエブロ川東岸に及んだが、その後縮小し、カペー王朝ルイ九世から美王フィリップ四世時代(1226~1314年)の王朝はようやくラングドックとギエンヌの一部に及んだところであり、国境は流動的で、アルノーがフランス人がスペイン人かは立場により異なるものと思われる。
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