〜のほう
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 02:19 UTC 版)
職業や健康など、あからさまに口にするのがはばかられる話題に触れるときに「〜のほう」をつける用法は、慎み深さを重んじた日本的な表現として元来存在する。戦前の文学作品にも用例が見られる。 そりゃ大丈夫です。身体の方は達者ですから。風呂でも何でも汲みます。 —夏目漱石、『それから』1909年(明治42年) 汽罐の方はそりゃ、私あ、十五六の時から、鉄道の方の、機関庫にいまして、最近までずうっと機関手をやって来ていますから。 —佐左木俊郎、『喫煙癖』1931年(昭和6年) また、対比や比較の対象を示す用法もある。コーヒーとスパゲッティの注文を受けた店員が、スパゲッティを念頭に置いて「コーヒーのほうは後になさいますか」と訊ねるのはこの用法である。 しかし、近年では、ぼかして慎み深さを表す必要もなければ対比や比較の対象もない場面でも多用されており、マニュアル敬語における「〜のほう」は主にこちらである。上記のようにコーヒーの他にも何かを頼んだ客に対して「コーヒーのほうは後でお持ちしますか」と尋ねるのであれば適切だが、コーヒーだけを頼んだ客に対して「コーヒーのほうをお持ちしました」というのは適切とはいえない。ただし、慎み深さを表す必要がなくても「メニューの方、お持ちします」などとあえて対象をぼやかすことで丁寧さを演出する方法としては成立するという意見もある。
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