「法滅」と対になって出てくる「授記」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 06:03 UTC 版)
「授記」の記事における「「法滅」と対になって出てくる「授記」」の解説
「授記」が般若経の幾つかの初期の版では、「法滅」という、ブッダ没後500年後くらいにブッダの「正法」が滅びると表現が登場することと関連づけられて考える論者もいる。例えば渡辺章悟は『大乗仏教の誕生』(春秋社、2011年)にて、 まず、初期の阿含経などには「法滅」なる考え方が現れないことに注意する。対して大乗経典は、建前は「仏説」なのだが、事実は後代の成立なので「仏滅後500年」といった言葉は、必ずブッダの予言のかたちをとる。この「仏滅後500年」の定型句は、諸々の「般若経」類本(『金剛般若経』、『八十頌般若経』等)、『法華経』などに登場する。 「法滅」後の仏教の存続を支えるのが、「法滅」時の時点で菩薩になっているが、実は彼もしくは彼女は、既に500年前に釈尊によって、授記を与えられた行者の転生した存在である、という理屈になる。 このことより、最初の出発点の釈迦の前世に(500年前に?)授記を授ける仏が必要となる。これが「燃灯佛」である。 としている。
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