「法律用語」としての州の権限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 16:00 UTC 版)
「州の権限」の記事における「「法律用語」としての州の権限」の解説
「州の権限」という言葉は、人種差別擁護派によって法律用語として使われてきた。人種隔離主義者で大統領候補にもなったストロム・サーモンドを指導者とするディキシークラットの公式名称にも使われた。アラバマ州知事ジョージ・ウォレスはその就任演説で「今ここで人種隔離を!明日も人種隔離を!永遠に人種隔離を!」と宣言したことでも有名であるが、後に「今ここで州の権限を!明日も州の権限を!永遠に州の権限を!」と言うべきだったと述懐した。しかし、ウォレスは人種隔離が大きな州の権限に関する闘争の象徴的一問題に過ぎなかったと言った。この観点について、人種隔離から州の権限へのすげ替えは婉曲表現よりもより物事をはっきりさせることになると歴史家は言っている。 1980年の大統領選挙開幕の日、ロナルド・レーガンはミシシッピー州フィラデルフィアに近いネショバ郡催事場での演説で「私は州の権限を信じる」と宣言した。フィラデルフィアは1964年に3名の公民権運動家が殺された場所であった。アンドリュー・ヤングやボブ・ハーバート達は、レーガンが州の権限に関する演説をするのにこの場所を選んだことは、南部の分離主義者にたいするベールを被ったアピールだと信じた。しかし、レーガンの選挙運動員はそのような関連性を否定した。この演説会の時に、ストロム・サーモンド(この時までにサウスカロライナ州選出の共和党上院議員に鞍替えしていた)は「我々は連邦政府が州の権限からその汚れた手を引っ込めておくことを望む」と言った。サーモンドは熱心な分離主義者であったが、1970年以後は公然と分離主義に反対していた。
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