「怪人」と「戦闘員」の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 06:22 UTC 版)
「第二次怪獣ブーム」の記事における「「怪人」と「戦闘員」の登場」の解説
『仮面ライダー』のエポックとしてもうひとつ、「怪獣」にとって代わる存在としての怪人というキャラクターが挙げられる。エキスプロのデザイナー三上陸男は、「それまでの怪獣は人間の体形から離れようとしたが、仮面ライダーの怪人は逆に人間の体形に近づけていった」とコメントしていて、「怪人」はあくまで「怪獣」と差別化する方向で造形されていた。『仮面ライダー』の巨大化案が検討された際も、石森章太郎の怪人デザインはあくまで人間体形だった。こうして石森のデザインをエキスプロの高橋章がまとめる形で生み出されていった、この「ベルトを着け、ブーツをはいた戦闘用改造人間=怪人」のイメージは、子供たちに怪獣と並ぶキャラクターとして絶大な人気を得ることとなり、「変身ヒーロー番組」に「怪人番組」の別称をも与え、現在もなお引き継がれる意匠となっている。1971年(昭和46年)にケイブンシャが発行した写真図鑑の題名は、『原色怪獣怪人大百科』と「怪人」が「怪獣」と並んだ存在として銘打たれている。 さらにもうひとつ、『仮面ライダー』で確立した大きな要素として、怪人に付加して戦闘員というレギュラーキャラクターの登場が挙げられる。それ以前の作品においても『マグマ大使』の人間モドキや、『仮面の忍者 赤影』の下忍など「戦闘員」に該当するキャラクターは存在していたが、「ショッカー戦闘員」に始まる「全身タイツに身を包み、奇声を発しながらヒーローを群がり襲う戦闘員集団」というイメージは、以後に続く特撮ヒーロー番組の劇中アクション、またアトラクションに欠かせない重要なキャラクターとなり、現在では漫才やコントにまで取り入れられるポピュラーな存在となっている。
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