「レストラン列車」の先がけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 09:24 UTC 版)
「おれんじ食堂」の記事における「「レストラン列車」の先がけ」の解説
改装が施された専用車両が使用され、列車そのものをレストランとして従来の弁当の枠に収まらない形で料理を提供するという従来の食堂車とは異なる形態は、後の「レストラン列車」の先がけとなった。 本来、現在において食堂車は大多数の乗客のニーズに合致しないものとされ、列車の効率化や運行効率の追求により減少傾向にある。また弁当や飲み物の販売も、たまたま買ってくれる人を対象に単品で販売しているうちは儲からず、事業者にとっては採算にのりにくい事業である。しかし利用者にとってはうれしいサービスであり、列車内での食事の楽しさにあらためて着目し、これを経営的に成り立たせるために考えられたのが、しっかりした料理を心地よい設備とサービスの下でセットで販売する今のレストラン列車である。 デザインを担当した水戸岡鋭治は、「レストラン列車」が広まり始める前から列車と食の関係を再構築しようという思いを強く持っており、「地上で食べるおむすびと、電車の中で食べるおむすびは味が変わる。地上で50点の味のおむすびが列車の中では60点や70点の味になる。景色が動き、心地よい揺れがあり、目的地に向かう期待でずっとおいしくなる。列車というシチュエーションは最もぜいたくな要素を持つ」と話し、また「人間は本来動物であるから、基本中の基本である「食」を押さえることが重要で、鉄道やホテル、自宅や観光地もそこを押さえないと豊かとは言えない」とも考えている。
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