「シャシ」に代わる概念「プラットフォーム」の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 18:22 UTC 版)
「シャシ (自動車)」の記事における「「シャシ」に代わる概念「プラットフォーム」の登場」の解説
自動車開発の基本構成部品の意味でのシャシは、ボデーを乗せ替えることで別の車種を派生させることができる。1970年代にフォードが、異なる種類の車種を開発するベースとなる『基本構成部分』をまとめて、「プラットフォーム」(英: platform)と呼び始めた。その後、『基本構成部分』を指すシャシに代わる言葉として「プラットフォーム」を用いる自動車メーカーも増えてきた。プラットフォームはボデー以外の走行にかかわる『基本構成部分』を指す概念的な用語であり、具体的なパーツを指すものではない。概念的といわれる大きな要素がボデーである。モノコック構造のボデーは車を構成する大きな一つの構造体である。従来フレームが担っていた骨格相当の役割はボデーの機能の一つであり、これはプラットフォームの一部で車の基本構造である。しかし、同じボデーだが外見的な見栄えにかかわる部分(スタイル)などは具体的な個別の車種で変更される部分であり、これはプラットフォームには含まれない。 モノコック構造の場合、具体的な『基本構成部分』を意味するシャシはなく、概念的な『基本構成部分』としてのプラットフォームとして、具体的なボデー、エンジン、トランスミッション、パワートレイン、そして『足回り部分』としてのシャシが位置づけられる。また、フレーム構造では、概念的な『基本構成部分』をプラットフォーム、具体的な『基本構成部分』をシャシと表現することがあるがほぼ同義となる。 漢字表記の「車台」は具体的な『基本構成部分』を意味するシャシの日本語訳として作られたが、プラットフォームを説明する場面で、特に学術系で、概念的な『基本構成部分』を意味するプラットフォームを指して「車台」という漢字表現が使われることがある。
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