《階層宇宙》シリーズ
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「フィリップ・ホセ・ファーマー」の記事における「《階層宇宙》シリーズ」の解説
《階層宇宙》 (World of Tiers) シリーズは《リバーワールド》シリーズ以上に熱心なファンがいるが、一般にはそれほど知られていない。数万年前、神にも等しい力と不死性を実現する高度なテクノロジーを手に入れた、自らを"上帝"と呼ぶ、人類のある種族が娯楽のために人工的に並行宇宙を建設した。主な舞台となるのは数ある並行宇宙の中でもタイトルにある「階層宇宙」で、円柱状の段が直径を小さくしながらいくつも重なった形状の世界である。物語は普通の地球人たちが偶然そのパラレルワールドに行き、そこで"上帝"らと共に繰り広げる冒険を描いている。地球もまた人工的な並行宇宙の一つであり、太陽系の2倍程度の大きさしかない、"上帝"の元の宇宙の忠実なコピーであることが明らかになる。そして"上帝"の元の宇宙もまた何者かが作った人工宇宙であることも明らかになる。登場人物の1人で地球人の Kickaha は本名が Paul Janus Finnegan (PJF) であり、作者と同じイニシャルである。『階層宇宙の創造者』(1965)、『異世界の門』(1966)、『階層世界の危機』(1968)、『地球の壁の裏に』(1970)、The Lavalite World (1977)、More Than Fire (1993) の6作からなる。ロジャー・ゼラズニイは《真世界アンバー》シリーズの世界構築の際に《階層宇宙》が脳裏にあったと述べている。Red Orc's Rage (1991) はシリーズの直接的な続編ではないが、一部の事象や登場人物について背景情報を提供している。これはファーマー作品の中でも最も「心理学的」なものである。
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