β溶血性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 05:52 UTC 版)
β溶血性レンサ球菌は、ランスフィールド抗原群別に、A群、B群など大文字アルファベットを冠してグループ分けされる。 A群β溶血性レンサ球菌 (Group A Streptococcus; GAS) - 羅 Streptococcus pyogenes。日本語で通称溶連菌といえばこの菌をさす。咽頭扁桃炎、皮膚蜂窩織炎などの感染症の起炎菌として重要なほか、急性感染症から潜伏期間をおいて、溶連菌感染後急性糸球体腎炎 (Post-Streptococcal acute glomelular nephritis; PSAGN) や、リウマチ熱 (Rheumatic fever; RF) をまれに発症する。 B群β溶血性レンサ球菌 (Group B Streptococcus; GBS) - 羅 Streptococcus agalactiae 等。消化管内に常在する菌である。新生児の細菌性髄膜炎、敗血症の起炎菌となり、特に出生後24時間以内に発症する敗血症は死亡率の高い危険な疾病である。このため、妊娠後期の妊婦にGBS保菌のスクリーニングを行い、保菌者は分娩時にペニシリン系抗菌薬の点滴静注を受けることが勧められる。2021年WHOはGBSが年間50万件以上の早産と10万件近い新生児の死亡、また少なくとも4万6千件の死産、重度の障害に関係しているとして早急なワクチン開発を呼びかけた。
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