昼間点灯 オートバイ

昼間点灯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 23:53 UTC 版)

オートバイ

1979年9月に全国交通安全運動で、熊本県警が行った常時点灯キャンペーンをきっかけに全国に広まった。1998年に保安基準が車両に対して常時点灯を前提とする構造とするよう改正された[6]。現行車両はイグニッションオン、あるいはエンジン始動と同時に点灯し、消灯スイッチは存在しない。エンジン始動時のバッテリー負荷軽減のため、アフターマーケットパーツとして消灯スイッチが販売されているが法規制はない。

1998年に、昼間点灯は6割のライダーに浸透していたことから、日本自動車工業会が「バイクは昼間もライトオン」をキャッチフレーズとしたポスターCMを通じて、一般自動車のドライバーや歩行者、自転車への理解を促すキャンペーンを展開した[7]

自転車

滋賀県は2003年から2005年まで自動車の昼間点灯実施を呼び掛け[8]、2009年4月現在、早め点灯に内容が変更されて自転車も対象としている[9]

問題点

昼間点灯を実施する運送会社のトラック(前面ステッカーの半分が鏡文字になっている)
日中にフォグランプの点灯を実施する路線バス
デイタイムランプの装備例(ナンバープレートの両脇の灯具)。デイタイムランプはヘッドライト消灯時に点灯する
  • ライトの電力はエンジンから供給されるため、燃費に影響する。消費電力が少ないLEDライトが開発されるまでは常時点灯する事例は少なかった。
  • 昼間は明るいために、運転後の消灯を忘れ、バッテリーがあがってしまう恐れがある。近年の車両で警告音である程度は防止でき、コンピュータ制御によりエンジン停止後一定時間で自動消灯する機能も広まっている。
  • 意図的な点灯ではなく消し忘れと解釈した対向車からパッシングされたり、前車や歩行者から指摘を受ける。「昼間点灯実施中」のステッカーで“消し忘れに非ず”とアピールする車両もみられる。
  • 点灯時間が長くなるため、バルブの寿命が短くなる。トラックやバスなどの大型車両は車側灯も同時に点灯するため、車側灯の寿命も短くなる。日中はフォグランプを点灯し、車側灯の点灯を避ける事例もみられる。
  • ハイマウントストップランプを装備せず、テールランプ(尾灯)とブレーキランプ(制動灯)が一体型の車両の場合、昼間点灯を実施すると後続車からはブレーキランプ点灯の視認性が落ちてしまう。前走車がシルエットになる場合は、後方に対する昼間点灯のメリットがある。
  • 自発光式メーターの場合、光量が落とされるために見づらい場合がある。
  • ライダーから「道路運送車両法で常時点灯が車両構造上において必須とされているオートバイが相対的に目立たなくなる」、一部から「低身長である幼児学童眼球に悪影響を及ぼすのではないか」との意見[10] があった。

電力消費が少ないLEDを用いた汎用昼間点灯用ライトも各種発売されている。


注釈

  1. ^ 同社線区内で始終着する列車のみ。他社線駅を始終着とする直通列車の連結部については、全区間消灯または、増解結時・方向転換時に点灯して(この作業は東海旅客鉄道(JR東海)との境界駅のひとつである米原駅に限る)同社線を引き続き運転、あるいは消灯して他社線へ送り出す。機関車牽引列車の客車との連結部は対象外。
  2. ^ 西日本鉄道では2007年8月1日から、阪急電鉄では2013年1月1日から、南海電気鉄道では2017年4月1日から、京阪電気鉄道では同年8月20日から、阪神電気鉄道では2019年1月7日からそれぞれ実施。
  3. ^ なお、京阪電気鉄道や阪神電気鉄道などでは駅停車時は基本的に消灯している。
  4. ^ 歩行者や他の地上交通との間には支障はないが、航空機に対しての対策が必要となる場合があり、車両の標高車両限界)が60 mを超える路線では、車両の屋根に航空障害灯(警光灯)が装備されている。
  5. ^ 小湊鉄道では縦にめくり出して使う。非使用時と識別できるよう、使用時は白い円が外周に現れるようになっている。
  6. ^ 一般的な乗用車や小型貨物車などのように運転者の視点と前照灯の光軸高さが近い車両では、このような気象条件下で前照灯を点灯した場合、車両直前の水滴や雪の粒に光が反射して運転者からは前方が全く見えなくなる。
  7. ^ DRLは前照灯を点灯した場合には減光するが、その際と同じ照度とした。
  8. ^ 従来から規定されている300カンデラ以下の装飾用灯火類で、ほとんどがアフターマーケットパーツ(自動車用品)。

出典



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