南アジア 南アジアの概要

南アジア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 05:17 UTC 版)

南アジアの範域を示した地図
当該地域の範疇には様々な定義が現在も存在しており、広くは国連により統計上の便宜のために作成された地理区分に基づく定義も含んでいる[1][注釈 1]
国連による世界地理区分[2]

概要

面積は 4,480,000km²(日本の約13-4倍ほど) 。現人口は19億人を超えており、2050年には22億人程まで増大するとの予測がある。中でもインドの人口増加率は凄まじく、2023年に中国の人口を追い抜き世界一になった[3]。2050年の人口内訳は、インドが15億7000万人、パキスタンが3億6000万人、バングラデシュでは1億3000万人、ネパールでは4000万人程とされる。

南アジアの地図
南アジアの都市地図
国際連合によるアジアの地域の分類
  南アジア

面積・人口共に大半をインドが占める。しばしば、「インドは国というより、大陸である」として言及されるが、それはイギリス東インド会社が、ムガル帝国マイソール王国、500以上あった藩王国を統合させた経緯が大きい。また、インド・パキスタン・バングラデシュ・ミャンマーは、かつてイギリス領インド帝国から分離独立した国々である。そのため、公用語準公用語英語を使う国が多い。また、それ以外の国もイギリスの植民地保護国だった経緯から、現在もイギリス連邦に加盟する等関係が深い。

地形は、北ではヒマラヤ山脈カラコルム山脈、西ではスライマン山脈インダス川タール砂漠、東ではプラフマプトラ川やアラカン山脈、そして半島部分はベンガル湾アラビア海インド洋などが存在する地域である。しかし、この地域は昔から孤立していたのではなく、紀元前1500年頃以降から多くの外来民族(アーリア人アレクサンドロス3世(大王)のマケドニア軍、大月氏クシャーナ朝テュルク人ムスリムなど)がインドに流入し、新文化形成に加わった。また周囲の海も西アジア地中海地域との交易や文化交流を助けた。さらに、仏教ヒンドゥー教がインド洋諸地域や東南アジア地域に拡散する上で効果的であった[4]

上記の各国は、南アジア地域協力連合(South Asian Association for Regional Cooperation、略称SAARC)を結成。現在はアフガニスタンも加盟しておりイランはオブザーバーとして参加している。この地域に参加している日本のNGOは、2005年9月から実施された調査(国際協力NGOセンター、279団体回答)では、ネパール43団体・インド40団体・スリランカ33団体・バングラデシュ31団体・パキスタン18団体であり、過去の調査との比較では活動団体の数がネパールとスリランカでは増えたが、インドとバングラデシュは減少した。

アフガニスタンの南部は、パキスタン北部と同じ民族のパシュトゥーン人。南アジアとの関係が深く南部もしくは全土を南アジアに含むこともある。また、イランのペルシア人及びタジキスタン共和国ゴルノ・バダフシャン自治州パミール人は、イラン系アーリア人であり、イスラム教シーア派である。これらの民族はインド系アーリア人と人種的な側面で近く、主要民族がアラブ人である西アジアや主要民族がイスラム教スンナ派を信仰する中央アジアとは文化が異なるため、南アジアに含まれる場合がある。更に、チベットは文化的に南アジアとの交流が深く、南アジアに区分される場合がある。

地球温暖化の深刻な影響により、将来的には全世界で最も早く夏の暑さが人類にとっての生存の限界(湿球温度35度)に達して居住不能になると予測されている。

該当地域・国家リスト


注釈

  1. ^ これらは国または地域の政治上での観念や概念、並びにその他の所属に関する仮定を意味するものではないことを付け加えておく。
  2. ^ a b 外務省による解説では、西アジアに分類されている。

出典

  1. ^ Standard Country or Area Codes for Statistical Use”. Millenniumindicators.un.org. 2017年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月15日閲覧。
  2. ^ Methodology”. UNSD. Standard country or area codes for statistical use (M49). United Nations Statistics Division. 2022年10月7日閲覧。 “Geographic Regions”
  3. ^ インド人口が世界最多に、年央ごろ中国を290万人上回る=国連 ロイター 2023年10月14日閲覧。
  4. ^ 内藤雅雄・中村平治編『南アジアの歴史 -複合的社会の歴史と文化-』有斐閣 2006年7月 1-2頁
  5. ^ アフガニスタンQ&A(FAQ)”. 2022年5月1日閲覧。
  6. ^ Narendra Modi Stadium ESPN cricinfo 2023年10月14日閲覧。
  7. ^ IPL only third-most popular cricket event in India, international competitions more favoured, survey reveals CNBC TV18 2019年7月6日閲覧。
  8. ^ アジア15都市生活者の好きなスポーツ、スポーツイベント 博報堂 2019年7月6日閲覧。
  9. ^ What India needs is more cricket and less Bollywood Financial Times 2023年9月16日閲覧。
  10. ^ India become second team in history to top ICC rankings in all three formats WISDEN 2023年9月29日閲覧。
  11. ^ IPL media rights sold for Rs 48,390 crore for a 5 year period: BCCI Secretary Jay ShahThe Economic Times 2023年9月16日閲覧。
  12. ^ THE MOST POPULAR SPORT IN EVERY COUNTRY AAA STATE OF PLAY 2023年9月27日閲覧。


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