みんなのうた
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 14:00 UTC 版)
番組構成
番組の構成は非常にシンプルである。テレビ放送の場合、オープニングジングルと「『みんなのうた』です」のナレーションが10秒前後流れた[注 10]のちに、曲のタイトル表示とナレーターによる読み上げがされ、楽曲が放送される。2曲目が有る場合はタイトル表示から繰り返し、最後にエンドキャッチ(残り時間尺によってはエンディングジングルがある)が流れて番組は終わる。
歴代オープニングジングル
初代(1961年度 - 1981年度)
- ジングルは鉄琴による演奏。ナレーションによる曲名の読み上げに加え、1974年12月からは歌手名の読み上げも加わる。曲ないし尺によっては短い解説が入る。
- 楽曲紹介に際しては季節ごとに異なるデザインのイラストを共通で使用した静止画に、その楽曲名・作詞・作曲者を表示(2代目まで)。歌手名およびアニメーターについては楽曲本編の映像の始めに挿入していた。
- 再放送する際は、曲冒頭のタイトル画面は新しく作ったものに差し替えられる。
- 1982年度 - 1984年度はジングルを廃止し、ナレーションのみとなる。
2代目(1985年度 - 1993年度)
- ジングルはマリンバによる演奏。ナレーションを廃止。
- 冒頭のタイトルに、その時間放送される楽曲の題名のみ表示したパターンが登場。
3代目(1994年度 - 1996年度)
- オープニングは「流れ星と楽譜」をモチーフにした3DCG映像に一新。ジングルは電子音による演奏。アニメーションは大井文雄が担当。
- 1994年8月以降の放送分に関しては、歌詞テロップのフォントがナール体に変更(2004年度まで)され、1996年10月から楽曲終了後に曲名と歌手名を表示。
- ナレーションによる曲名の読み上げが復活した。また、1995年 - 2001年度は2曲目に「続いて〜」というナレーションが入る。
- 最長8秒しかエンディングができない月の対策に、1995年度よりテキストの宛先或いは直接テキストをも紹介しながらのエンディングも行われるようになる。エンドキャッチの尺が3秒程度しかない場合にはエンディングジングルはカットされた。
- この代から楽曲紹介映像は一部の楽曲を除き、アニメーション[注 11]をバックに表示。楽曲ごとに異なる曲名のロゴタイトルが用いられるようになった[注 12](それ以前は極初期を除きゴシック体)。
4代目(1997年度 - 2001年度)
- オープニングは「動物たちの演奏会」をモチーフにしたCGと木管楽器によるジングルに変更された。イラストはとどろきちづこ、アニメーションはスリー・ディが担当。
- オープニングは船が画面左から流れてくるロングバージョンが存在する。
- エンディングは画面に番組の宛先が表示され、ジングルはなし。
- この代からハイビジョン制作、楽曲紹介のタイトルロゴがカラーで表示されるようになった。
5代目(2002年度 - 2020年度)
- オープニングは「過去の放送とサーカス」をモチーフにした押し花アートと児童合唱によるジングルに変わる。押し花アートは若林佳子、アニメーションは田中ケイコが担当。
- 音楽は吉田隆が担当。のちに歌詞が制作され、「ハーモニー」のタイトルで井上あずみが歌唱。
- 楽曲紹介の映像はそれぞれの作品ごとに異なるデザインが採用されるようになった。
- エンドキャッチは通常のエンドカード(泣き目ピエロと妖精が映り、「みんなのうた おわり 制作・著作/NHK」)か直接テキスト紹介かのいずれかであり、2016年頃より再放送枠を中心にランダムで表示される。
- エンディングに時間尺に6秒程度の余裕がある場合は、続けて番組テキストの紹介や意見・感想の宛先が流れるが、5秒以下則ち余裕がない場合はこの表示は省略され、通常のエンドキャッチを行う。
- 当初は放送時間に関わらず必ずエンディングジングルが流れていたが、2005年度以降は放送時間によってはカットすることもある。なお、エンディングのジングルはロングバージョンとショートバージョンの2タイプがある。
- 2006年10月より放送終了から3ヶ月以上経過した再放送曲では、タイトル画面で曲の初回放送年月のテロップ「XXXX年X月・X月放送から」が表示されるようになる(のちに「XXXX年X〜X月放送」に変更された)。
- 2005年度 - 2017年度には、NHKテキストのマスコットキャラクター「Nyoco(ニョコ)」を入れたテキスト紹介をしている。また、2007年度内には「Nyoco」に代わり「おしりかじり虫」が登場していたこともあった。
- 2018年6月放送分からは画面左下にタイトルロゴが常時付加される。
- 再放送する際は、曲冒頭のタイトル画面は新しく作ったものに差し替えられる(ただし、後述の「みんなのうたリクエスト」では当時の素材そのままで放送するケースもある。2017年5月までは一部の再放送でも当時の素材そのままで放送していたが、同年6月放送分以降リクエストを除いて通常通りになる)。なお、タイトル表示が作品映像内に組み込まれているケースがあり、この場合は読み上げが省略されている。
- 2007年度から2020年度までナレーターは歌手の井上あずみが担当(以前の放送はNHKの女性アナウンサーが交代で担当していた)。
- ちなみにオープニングで流れる過去の放送は以下の通り。
『トレロカモミロ[注 13]』 | 1970年2月 - 3月 |
『日傘の詩』 | 1997年8月 - 9月 |
『南の島のハメハメハ大王』 | 1976年4月 - 5月 |
『一円玉の旅がらす』 | 1990年2月 - 3月 |
『しあわせのうた』 | 1984年10 月 - 11月 |
『まっくら森の歌』 | 1985年8月 - 9月 |
『ハピハピ バースディ』 | 2001年12月 - 2002年1月 |
『はる なつ』 | 2000年6月 - 7月 |
『パパとあなたの影ぼうし』 | 2001年4月 - 5月 |
『北風小僧の寒太郎』 | 1974年12月 - 1975年1月 |
『赤鬼と青鬼のタンゴ』 | 1977年12月 - 1978年1月 |
『山口さんちのツトム君』 | 1976年4月 - 5月 |
『メトロポリタン美術館』 | 1984年4月 - 5月 |
『さとうきび畑』 | 1997年8月 - 9月 |
6代目(2021年度 - )
- 放送開始60周年を迎えるにあたり、19年ぶりにオープニングが変更。
- 2022年4月3日までの[注 14]オープニングは、音楽が多層的に広がる多様性の空間で60周年を迎えたおめでたい感じを、コラージュ風のデジタルアニメーション映像で表現。ジングルはオーケストラ調に変更された。音楽は富貴晴美、アニメーションは杉本晃佑、ナレーションはNHKアナウンサーの阿部渉と浅野里香が月交代で担当。
- タイトルはこれまでホームページや一部の関連商品などに使用されていたカラーフォント「みんなのうた」が本放送で初めて使用された。
- エンディングはテキストの紹介を表示しつつ、ナレーションが入ることがあった。
- この代からエンディングは画面左にテキスト紹介、右に公式ホームページの案内に統一。
- 2022年4月4日以降、60周年記念終了に従いオープニングはジングルの変更はないものの、コラージュ風デジタルアニメ映像が変更、タイトルからも「60」が省かれた。引き続きナレーションはNHKアナウンサーが月交代で担当。
ラジオ放送では、「『みんなのうた』(の時間)です」のナレーション(ジングル無し)→「X曲目は、XXX(楽曲名)、歌はXXX(歌唱者)さんです。」(2曲目以降繰り返し)→楽曲放送→「『みんなのうた』でした[注 15]」(下記、楽曲の収録時間によって数パターンが存在することもある)。というパターンである。ただし、1999年度以前や2018年度4月 - 9月は、作詞・作曲者の読み上げもあった。また時報関係によって曲の最後部分がフェードアウトされたこともある。
2021年6月から新曲のみ仕様変更された。 「『みんなのうた』、○月・○月の新曲です」のナレーション(ジングル無し)→「X曲目は、XXX(楽曲名)、歌はXXX(歌唱者)さんです。」(2曲目以降繰り返し)→楽曲放送→「『みんなのうた』でした[注 16]」(下記、楽曲の収録時間によって数パターンが存在することもある)。というパターンである。
- ラジオのエンドキャッチでは「『みんなのうた』でした[注 17]」(残り3秒未満の場合はなし。)の前に収録時間によって数パターンが登場する。(また曲名だけ紹介し、最後言わない時もある。)
煽り文句は以下の通り。
「みんなのうた」では視聴様の皆様からのリクエストを募集しています。お手紙やおはがきで「NHKみんなのうた」係に送り頂くか番組ホームページのリクエストホームからお寄せください。
『みんなのうた60』特別編成による変更
放送開始60周年を目前に控えた2021年2月より以下の点が変更された(2022年4月3日まで[注 14])。
- 2021年2月 - 3月のオープニングは5代目だが、「みんなのうた」のタイトルが画面上部に映され、下部には周年を現す「60」が映された。
- (オリジナル版を除く)「曲名・作詞作曲者」表示部の映像が変更。
- ナレーションが2021年4月から再びNHKアナウンサーの担当に戻る。
- 再放送曲は、放送60年を目前に控えた2021年2月 - 3月より「30曲強」に大増加(それまでは18曲前後だった)したため1ヶ月差し替えに変更、また同年同月より『みんなのうたリクエスト』を「ロングのうた(5分間1曲枠の楽曲)」専門の再放送枠に変更した。
- 再放送曲に使用されるサイドパネル映像が、再放送ジャンル別(「1960年代・1970年代」「1980年代・1990年代」「2000年代・2010年代」と「こんなうた・あんなうた」「ロングのうた」の5種類)に分けられた。
- 2021年6月から「年代別再放送」の形態を、60周年を記念して視聴者から寄せられたリクエスト曲と曲に関するコメント(ナレーション)を合わせて放送する形式に変更。後半はナレーション付きではあるもの通常形式で放送するが、前半は2 - 3曲をメドレー形式で放送となる(ラジオではその内2曲をナレーション抜き・通常形式で放送)。また、曲名ロゴが一部を除き丸ゴシック体に統一。
- 新曲は従来通り2ヶ月差し替えだが、再放送枠の増加に従い1 - 2曲に減少した。2021年4月 - 5月は「こんど、君と」1曲のみで、番組開始以来初の出来事であった。
- 2022年1月から同年3月まで、2021年6月から同年12月まで放送された「年代別再放送」の内、メドレー形式で放送された作品の中から2本選び、通常形式で再放送される。放送時間はEテレ日曜7:55と総合水曜15:55の2回(サイドパネルは「こんなうた・あんなうた」を使用している)。
- 60周年特別番組が終了した2022年度からは再放送楽曲は18曲前後、全枠2ヶ月差し替えに戻る。
注釈
- ^ 「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」だけは2008年(平成20年)9月にリニューアル。
- ^ 1994年8月 - 9月放送の『チュンチュンワールド おげんきたいそう』は、放送時間が210秒とこの時期では珍しく長く、時間が極めて短い『また明日』と2本立てで放送された。
- ^ 本番組での初回放送時のみ歌手名に吉岡聖恵(いきものがかり)がクレジットされていたが、キョエちゃんの担当声優を非公表としている事情から間もなく修正された(実際に吉岡が担当しているのか、吉岡を含む複数人での担当なのかも、出演者にすら明らかにされていない)。
- ^ 実際にハイビジョン制作であることがNHKアーカイブスの番組表検索で確認できる。
- ^ ただし本来ハイビジョン制作である楽曲が4:3の標準サイズで再放送されるケースも存在する。
- ^ シングル『Little Chance』(アナログレコード・CD・カセットで発売)のカップリングに収録されたバージョンは、放映された音源と歌い回しが異なり少しテンポが速いため、改めて録音されたものと思われる。市販音源版は2番の後でサビの繰り返しがある。
- ^ 篠原涼子を除く6人。
- ^ YOASOBIのライブでは、逆にミドリーズが参加せず、Ikura(幾田りら)が単独で歌唱したバージョンが披露されたことがある。
- ^ 書籍の刊行時期である2004年3・4月に再放送されている。
- ^ 1960年代まではこの後「今日も元気に歌いましょう」のナレーションが加わった。
- ^ 3代目:12パターン、4代目:4パターン、5代目:9パターン、6代目:9パターン。いずれもランダムで使用。
- ^ このロゴタイトルは後年の再放送においても同じものを使用することが多い。
- ^ このオープニング使用期間中に唯一テレビでの再放送が行われていない。
- ^ a b 2022年度のNHK改編が2022年4月4日になったため、同年3月放送曲は4月3日まで延長された。
- ^ 2019年7月までは「これで、『みんなのうた』を終わります」だった。
- ^ 2019年7月までは「これで、『みんなのうた』を終わります」だった。
- ^ 2019年7月までは「これで、『みんなのうた』を終わります」だった。
- ^ DVDおよび2011年に放送された「年代別セレクション」では修正前の映像。
- ^ 代わりに「わたしのふるさと」(1997年2月 - 3月)が放送された。
- ^ フライングドッグなどの子会社やSPEEDSTAR RECORDSなど社内カンパニーの管理分を含む。
- ^ 「NHKみんなのうた 60 アニバーサリー・ベスト」では、「リンゴの森の子猫たち」(飯島真理。ビクターエンタテインメント扱いながら、アニメ音楽として原盤権はフライングドッグも保持)がポニーキャニオン発売分に収録されている。
出典
- ^ a b c d e f 「NHKテレビ『みんなのうた』30周年 バックの絵に魅力 大ヒットし紅白出場」『読売新聞』1991年4月25日付東京夕刊、13頁。
- ^ みんなのうた おお牧場はみどり - NHK放送史
- ^ a b c d e 「NHK「みんなのうた」名曲、愛唱歌生み35年 母と子へ966のメロディー」『読売新聞』1996年3月27日付東京夕刊、9頁。
- ^ 川崎龍彦「このうたにスポット! 1970年代〜 オリジナル文化発信へ『山口さんちのツトム君』『南の島のハメハメハ大王』」『NHKみんなのうた』2020年6・7月号、64頁。
- ^ “ワルイコソーラン”. NHKみんなのうた. 2023年5月3日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “「発掘プロジェクト」みんなのうたを愛するみなさんへ | NHK”. NHK みんなのうた. 2023年2月18日閲覧。
- ^ 毎日新聞、2007年3月3日付
- ^ 『そして「みんなのうた」は生まれた#6〜こんど、君と』(NHK Eテレ、2021年4月24日初回放送)より。
- ^ “ボカロ曲は史上初!40mP新曲がNHK「みんなのうた」に”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2013年6月1日) 2014年12月21日閲覧。
- ^ “NHKみんなのうた「しかくい涙」に関しまして”. shibuya_no_label. 2023年11月17日閲覧。
- ^ a b c 2011年4月より追加
- ^ “京都のマンション マンホール転落死事故 業務上過失致死で書類送検”. 管理人はつらいよ マンション管理最前線 (2013年7月). 2021年8月11日閲覧。
- ^ “愛されて50年♪みんなのうた新春スペシャル!”. www.nhk.or.jp. 2023年2月18日閲覧。
- ^ “NHKアーカイブス(番組)|これまでの放送”. www.nhk.or.jp. 2023年2月18日閲覧。
- ^ “井ノ原快彦、放送60周年『みんなのうた』大使に「みんなが知っている歌がある」”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “『みんなのうた60』特番で上白石萌音が歌う 井ノ原快彦「皆さんと一緒に紐解いていきたい」”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ a b “小田和正『みんなのうた』60年記念曲を制作「みんなの気持ちを少しでも明るく」”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “『みんなのうた』“還暦”生特番 小田和正制作の記念ソング「こんど、君と」SP映像公開”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “『みんなのうた60』大使の井ノ原快彦、V6の絆を感じた20年前の捻挫「僕のことも背負って歌ってくれた」”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “NEWS、日向坂46も出演『みんなのうた60フェス』曲目決定”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ a b “アンバサダー・井ノ原快彦、NHK『みんなのうた』60周年フィナーレ特番盛り上げる”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “井ノ原快彦、NHK「みんなのうた」60年特番に出演 小田和正からメッセージも”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “『そして“みんなのうた”は生まれた』 大好評につき第2弾放送決定”. ORICON NEWS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “吉田山田、『みんなのうた』放送開始60年プロジェクトのドキュメント番組に出演”. BARKS. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “井ノ原快彦「100年まで頑張ってほしい」 『みんなのうた60』特番3・5放送”. ORICON NEWS. 2022年2月25日閲覧。
固有名詞の分類
映画作品 |
太古の響き −ルドゥラヴィーナ 疑惑の幻影 みんなのうた 死線記者 心の青春 |
日本のラジオ音楽番組 |
メガワールドTopHits10 ABCホームソング みんなのうた ザ・ソウルミュージック 名曲ラジオアワー |
日本のテレビ番組 |
若っ人ランド ナイトライダー みんなのうた 囲碁・将棋ジャーナル テレホンショッピング |
子供向け番組 |
データボックス・しらべてサイエンス ぴょん太のあんぜんにっき みんなのうた きっと明日は こどものうた |
NHKの音楽番組 |
うたっておどろんぱ あの歌がきこえる みんなのうた 夢・音楽館 今週の明星 |
NHKのミニ番組 |
10min.ボックス 新感覚☆わかる使える英文法 みんなのうた 視点・論点 忍たま乱太郎 |
- みんなのうたのページへのリンク