延々
別表記:延延
延々とは、延々の意味
延々(えんえん)は、物事がいつまでも長く続くさま、を意味する表現。長く延びている、ずっと続いている、だらだら継続している、いつ終わるか分からない、といった様子を形容する意味で用いられる。たいてい「延々と(えんえん-と)」の形で用いられるが、「延々ひと月余りに及ぶ」のような(「と」を伴わない)言い方もできる。
「延々」は形容動詞タリ活用。なお「永遠」は名詞もしくは形容動詞ナリ活用である。すなわち「永遠と続く」みたいな表現は誤用である(「永遠に」とするべき)。
延々の使い方
「延々」は、「長く続く」「延びる」と表現できるさまざまな物事について用いられる。時間的に長く続くさま、物理的に長く延びているさま、あるいは関係がずっと繋がっているさまなども「延々と」と表現できる。「延々」には「いつ終わるか分からない」という意味合いを含むが、同時に「終わりはある」ことも半ば念頭に置かれている。決して終わることがなく(永遠に)このまま続いてゆくのだ、と分かっている場合「延々」とは形容されない。
「延々」は「もう少し早く切り上げてもよいのに」というネガティブなニュアンスを込めて用いられやすい。
延々の類語と使い分け
「延々」の類語・類似表現としては、「止むことなく」「とめどなく」「いつまでも」などの表現が挙げられる。特に時間的な長さを意味する場合は「長期間」「長きにわたって」などの言い方も使える。延々の語源
「延々」は「延」の字を反復して意味を強調する、「畳語」と呼ばれる種類の語である。「延」の字は会意文字であり、(ウェブ上では「廴+正」の会意とする見解もあるが)、白川静の字源辞典「字統」によれば「廴+乏(の異字体)」の会意であるという。延々のよくある間違い
「延々と」のつもりで「永遠と」という表現が使われている例が、しばしば見られる。これは誤用といえる。文法的にいえば、「永遠」は名詞もしくは形容動詞ナリ活用である。「永遠に続く」は正しいが、「永遠と続く」は誤りである。
意味内容からいうと、「延々」は「終わりが見えないがいつかは終わる」という意味を含み、「永遠」は「決して終わることがない(無限に続く)」という意味を含む。そのため「会議」や「渋滞」などの事柄を「永遠」で修飾するのは馬鹿らしい。
しかし誤用であることを正しく認識した上で、あえて面白がって「永遠と続く」という表現を用いている者がいる可能性も考えられる。
えん‐えん【延延】
「延々」の例文・使い方・用例・文例
- 延々と続く車の列
- 校長先生の話が延々と続いて生徒たちは落ち着きがなくなりおしゃべりを始めた
- 彼は彼女について延々と話した
- 延々と続く会議
- アマゾン川は延々と北ブラジルを流れている。
- 彼は議会で延々と長広舌を振るうことで有名だ。
- 彼のスピーチは延々と続いた。
- 販売促進に関する会議が延々と続いている。
- 誰一人、自分が間違っていることを認めようとしなかったので、議論は延々と続いた。
- 延々と続く車の列があった。
- テントの中で明け方まで延々とおしゃべりをしました。
- 延々と続くスピーチ, 長広舌.
- 彼女はいったんしゃべりだすと(延々と)何時間もしゃべり続けた.
- その試合は延々 4 時間に及んだ.
- 延々と、長い間
- 外国への支援を巡っての議論は延々と続いている
- 人や物の延々と続く(しばしば人目を引く)連なり
- つまらないことを延々話す人
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