outlier

実用日本語表現辞典

outlier

別表記：アウトライア

「outlier」とは、「外れ値」「異常値」など他の対象から大きく外れており一般的な解釈に当てはめられない人や物を意味する英語表現である。

「outlier」とは・「outlier」の意味

「outlier」とは、主に「外れ値」「異常値」などを意味する英語表現。所属する本体や集団の外にあるもの、集団の他のメンバーとは一線を画す人という意味合いがある。品詞は名詞である。

「outlier(統計学)」とは

統計学で「outlier」とは、「外れ値」を意味する表現である。データを集めてグラフを作成したときに、他のデータから極端に離れていて同じパターンに当てはまらないように見えるものを「外れ値」と表現する。「外れ値」が発生する原因には、測定ミスや入力間違いなどがあり、外れ値かどうかの求め方には、いくつかの方法がある。

一つは「スミルノフ・グラブス検定」であり、これは一定の有意水準を定義し、帰無仮説を利用して外れ値を導き出していく方法である。もう一つは「四分位範囲（IQR）」であり、これはデータを四分位点で分割して一定の範囲を定め、そこに入らないデータを外れ値とする方法である。その他には標準偏差を用いる求め方もあるが、この場合は平均値が外れ値に影響されるため、十分なサンプル数がなければ有効な方法にならない。

「outlier(地理)」とは

地理で「outlier」とは、古い岩石に囲まれた若い岩石の領域を意味する。「outlier」の部分では、周囲にある若い岩石とつながっていない状態になる。逆に「inlier」は、若い岩石に囲まれた古い岩石のことを指す。

「outlier」の語源

「outlier」は、「out（外に）」「lie（横たわる、位置する）」を合わせた単語である。「石を切り出したが未使用のまま放置したもの」や「部外者」「職務から離れた場所に居住する者」という意味があった。

「outlier」の発音・読み方

「outlier」の発音記号は、イギリス英語で「aʊtˌlaɪ.ər」、アメリカ英語で「aʊtˌlaɪ.ɚ」で、最初の「ou-」にアクセントが置かれる。カタカナで表記する場合、イギリス英語で「アウトライア」、アメリカ英語で「アウッライヤル」のような音である。

「outlier」の類語

「outlier」の類語は、「aberration（異常者）」「deviation（逸脱、偏差）」「eccentricity（奇行）」「exception（特例）」「oddity（変わり者）」がある。

「Creative Outlier Pro」とは

「Creative Outlier Pro」とは、デジタル音響機器のCreativeから発売されている、ワイヤレスイヤホンである。フィードフォワード方式とフィードバック方式を組み合わせたハイブリッド型のノイズキャンセリング機能で、同社の「Creative Outlier Air V3」から進化している。ワイヤレス充電のQiとUSB Type-C接続に対応していて、IPX5対応の防水性能がある。「ローレイテンシーモード」を搭載しており、ゲームや動画に使用する際は低遅延モードの設定が可能。

「outlier」を含む英熟語・英語表現

「outlier analysis」とは

「outlier analysis」とは、「外れ値分析」を意味する表現である。統計学などで次のように使用する。「Outlier analysis is a data analysis process that involves identifying abnormal observations in a dataset.（外れ値分析とは、データセット中の異常な観測値を特定するデータ分析プロセスである）」「Outlier analysis is useful in applications like fraud detection.（異常値解析は、不正検知などのアプリケーションに有効である）」

「outlier detection」とは

「outlier detection」とは、「外れ値の検出」を意味する英語表現である。統計学やデータマイニングなどで、以下のように用いられる。「Outlier Detection in High-dimensional data.（高次元データにおける外れ値検出）」「Angle-based Outlier Detection.（角度による外れ値検出）」「It is part of the outlier detection process to identify these and distinguish them from genuine data that is behaving in unexpected ways.（これを識別し、予期せぬ振る舞いをする本物のデータと区別することが、外れ値検出プロセスの一部である）」

「outlier」の使い方・例文

「presence of outliers」は「外れ値の存在」という意味の表現である。
「We propose two sets of tests for the overall presence of outliers in regression models.（回帰モデルにおける外れ値の全体的な存在について、2組のテストを提案する）」
「Average state estimation in presence of outliers.（外れ値が存在する場合の平均状態推定）」

「意味のある外れ値」は「meaningful outliers」というフレーズで表現できる。
「The fundamental focus is to identify dissimilar dimension subsets and meaningful outliers form a given data.（基本的な焦点は、与えられたデータから異次元の部分集合と意味のある外れ値を識別することである）」

異常値が出たときの対処については、次のような表現がある。
「If you determine that an outlier value is an error, we can fix this error by deleting the data point because you know it’s an incorrect value.（異常値をエラーと判断した場合、不正確な値とわかるので、データポイントを削除してエラーを修正できる）」

（2023年3月31日更新）

統計学用語辞典

外れ値 outlier

　他の測定値から飛離れた観察値。外れ値は，常に異常値であるとは限らない。飛離れた観測値は，転記ミスや入力ミスによる場合もあるが，そうでない場合には外れ値が発生した原因をよく考察する必要がある。単に他とかけ離れた値だからといって，分析から除外するのは正しいデータ解析とはいえない。飛離れた値が実際に存在し得るならば，そのような値に影響されない統計手法を選択するようにしなければならない（例えばノンパラメトリックな手法）。

異常値 outlier

　データ解析上の異常値とは，他の測定値から飛離れた値を意味する。異常値は，測定，記録，データ入力のそれぞれの過程で発生する可能性がある。しかし，飛離れた値が必ずしも「異常」であるとは限らない。このようなデータの発生した原因をよく確かめる必要がある。確たる根拠がないのに異常値を削除してデータ解析を行うのは誤りである。飛離れた値が実際に存在し得るならば，そのような値に影響されない統計手法を選択するようにしなければならない（例えばノンパラメトリックな手法）。
外れ値も参照のこと。

ウィキペディア

外れ値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/08/11 09:15 UTC 版)

外れ値（はずれち、英: outlier）は、統計学において、他の値から大きく外れた値のこと。測定ミス・記録ミス等に起因する異常値とは概念的には異なるが、実用上は区別できないこともある。ロバスト統計では、外れ値に対しての頑健性確保を重視する。