FAB分類
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FAB分類(FABぶんるい、French-American-British Classification)とは血液腫瘍の分類法である
- 1 FAB分類とは
- 2 FAB分類の概要
FAB分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/01 08:10 UTC 版)
2000年より前にはFAB分類が用いられていた。 不応性貧血 (RA) 環状鉄芽球を伴う不応性貧血 (RARS) 芽球増加を伴う不応性貧血 (RAEB) 移行期の芽球増加を伴う不応性貧血 (RAEB-t) 慢性骨髄単球性白血病 (CMML) その後、1999年から2001年にかけてWHOにて提唱され、WHO分類第3版として出版された分類では、慢性骨髄単球性白血病 (CMML) は骨髄異形成/骨髄増殖性疾患 (MDS/MPD) 群に分類された。
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FAB分類
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腫瘍細胞の形態を重視し、それに細胞化学染色(ペルオキシダーゼ染色等)を組み合わせて判断する。近年は細胞表面マーカーも診断に用いられるようになっているが、あくまで補助的なものと考えるべきである。M0、M7以外はミエロペルオキシダーゼ (MPO) 陽性である。 M0 急性骨髄球性白血病、未分化型 最も未分化なタイプであり、MPO陰性。CD13・CD33陽性。全体の5%(成人)。 M1 急性骨髄芽球性白血病 芽球が90%以上。 M2 分化傾向を持つ急性骨髄芽球性白血病 t(8;21)、(q22;q22)転座が代表的な遺伝子異常。t(8;21)のものは化学療法の感受性が極めて高い。成熟傾向のある顆粒球系細胞が10%以上存在。AMLの中では比較的予後良好。 M3 急性前骨髄球性白血病 (APL)(ICD-10: C92.4) 前骨髄球の腫瘍。前骨髄球は、血液を凝固させるトロンボプラスチンという物質に似たトロンボプラスチン類似様物質を大量に持つため、大量のがん化した前骨髄球が壊される際に大量のトロンボプラスチン類似様物質が血中に漏れ出し、激烈な播種性血管内凝固 (DIC) を伴うことが多いため、脳出血などによる早期の死亡リスクが高く、注意を要する。 血液検査では、白血球中に多く含まれるミエロペルオキシダーゼ (MPO) が細胞の分裂と破壊の亢進により高値になる。白血球数は正常な場合も多く参考にならないが、骨髄の白血球分画を見ると、骨髄細胞が増えすぎて過形成を起こしていたり、アズール顆粒と言うトロンボプラスチン類似様物質を前骨髄球の細胞質中に認めたりする。また、アズール顆粒が集まり融合するとアウエル小体と呼ばれる針状の構造を形成する。特に多量のアウエル小体を前骨髄球中に認める場合、ファゴット細胞 (faggot cell) と呼ばれる。 染色体異常として、15番染色体と17番染色体の相互転座(t(15;17)と表す)と呼ばれる現象が認められる。t(15:17)(q22;q21)はPML-レチノイン酸レセプター (RARα) 異常を来す。PML/RARαは正常RARと異なりコリプレッサーと解離しにくいが、ATRA投与により解離し、転写が進行し、APL細胞は分化を開始する。 M4 急性骨髄単球性白血病 (AMMoL) M4Eoではinv(16),t(16;16)転座が代表的な遺伝子異常。化学療法の感受性が高い。 M5 急性単球性白血病 (AMoL) 骨髄有核細胞中で単級系が80%以上を占める。特異的エステラーゼは陰性であるが、非特異的エステラーゼが強陽性となることが多い。11q23(MLL遺伝子)の異常を伴うものがある。M5a 単芽球が単球細胞の80%以上を占める未分化型場合。MPO陰性であることもある。 M5b 単芽球が単球細胞の80%未満の時。 M6 赤白血病 骨髄有核細胞中赤芽球が50%以上あり、赤血球を除いた細胞中で骨髄芽球が30%以上を占めるもの。 M7 急性巨核芽球性白血病 白血病細胞は小型で偽足様突起を持つ。MPO陰性であるが、PPO、CD41、CD61陽性。予後は極めて不良。
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FAB分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:37 UTC 版)
急性白血病はFAB分類やWHO分類によって診断と分類が行われる。FAB分類は骨髄穿刺によって未治療急性白血病細胞をメイ・ギムザ染色による形態像とミエロペルオキシターゼ染色(MPO)の陽性率によって急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病に分類される。一般には骨髄芽球の割合が30%以上だと急性白血病と診断される。しかし、WHO分類では20%以上となっており骨髄異形成症候群との境界が変わりつつある。ミエロペルオキシダーゼ染色は3%以上の陽性率で骨髄性と診断され、それ以外はリンパ性と診断される。 芽球がペルオキシダーゼ染色陰性、エステラーゼ染色陰性の場合は、急性リンパ性白血病と診断される。芽球がペルオキシダーゼ染色陽性、エステラーゼ染色陰性の場合は急性骨髄性白血病と診断される。芽球がペルオキシダーゼ染色陽性、エステラーゼ染色陽性の場合は急性単球性白血病と診断される。白血球細胞がアズール顆粒やアウエル小体を豊富に持っている場合は急性前骨髄球性白血病と診断される。実際のFAB分類ではさらに細かく診断できるが2007年現在の医療水準ではこれ以上の診断をしたところで治療法に大きな差が生じない。
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