がん化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 13:58 UTC 版)
正常なRasは受容体型チロシンキナーゼにより必要に応じて活性化されるが、上流からのシグナルがなくてもRasが常に活性化されるようなことがあるとがん化を引き起こしうる。Rasのアミノ酸配列のうちGTPが結合する窪みにあるGly13とGln61に別のアミノ酸と入れ替わるミスセンス変異があると、そのような変異型RasはGTPと結合できるものの、GTPを加水分解できなくなり、常に活性化することになる(一方で、Rasのナンセンス変異はがん化に寄与しない。というのもそのような変異型Rasは機能を失い下流のシグナル経路を活性化できないからである)。これに加えて、下流の分子に変異が起こるとがん化するリスクがさらに高くなる。
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