1079・1080、1243 - 1298、1301 - 1348、1351 - 1380
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「京急1000形電車 (初代)」の記事における「1079・1080、1243 - 1298、1301 - 1348、1351 - 1380」の解説
1971年から1978年にかけて製造された1079 - 1080(2代目)の2両編成1本、1301 - 1348の4両編成12本、1351 - 1380の6両編成5本、1243 - 1298の8両編成7本が該当するが、番号通りの編成で落成しなかった車両も少なくない。このグループは集中式冷房装置を搭載、京急初の新製冷房車となった。冷房化により自重が増加したため、主電動機の熱容量を向上した。1971年・1972年製デハ1251 - デハ1290は主電動機出力75 kWだったが、走行特性は従来車と揃えたまま1974年製以降は主電動機定格電流を225 Aから270 Aに上げ、90 kWに出力増強された。併せて定格回転数を従来の1,550 rpmから1,450 rpmに変更、定格速度は43 km/hから40.7 km/hになっている。台車は川崎重工業設計の車体直結空気ばね式とされ、同社と東急車輛の両者で同一の台車を製造した。モーターは東洋、制御装置と補助電源装置は三菱製でそれぞれ統一された。その他、車内は乗務員室と客室の仕切り扉がステンレス製から軽合金製となった。1973年は12両編成運転開始に備えた設備増強に注力したこと、1975年(昭和50年)は前年7月の久里浜地区水害で損傷した車両の復旧工事を優先させたため新製がなかった。増備の過程で、広告枠の増設、先頭部の雨樋形状の変更など、細部の変更が行われた。 1974年までに製造された68両は当初都営1号線の軸重制限を超過したため他社・局線には入線できなかったが、後に軽量車輪への交換によって入線できるようになった。また、1987年(昭和62年)までは地下鉄線内では冷房を使用しなかったため、窓に地下鉄線内では冷房を使用しない旨の注意ステッカーが貼付されていた。 車両番号は製造順ではなく、1079・1080(2代目)は1978年製、最終製造車両も同年製の1243 - 1250である。 1976年までの製造車は手動式方向幕、側面は種別幕のみだったが、同年製造車の中間車となった1338・1339を除いて1977年(昭和52年)以降製造の車両には1049 - 1068の更新で設けられたものと同じ電動方向幕が正面および側面に設置された。1980年代中期の1341編成と1375編成など、編成替えにより側面方向幕設置編成に側面種別幕のみ設置の中間車が組み込まれた例もあった。 1337には積算電力計が設けられていた。電力計測時にはこの車両を中間に入れる必要があり、6両編成での地下鉄乗り入れに備えて1970年代後半から1980年代にかけて1332と1080の品川方に貫通幌が取り付けられていた。 このグループは、グループ内であれば更新工事施工前の側面電動方向幕有無による制約を除いて編成替えの制約がなく、まとまった両数があったため頻繁に編成替えが行われ、このグループは全編成が番号通りの編成だった時期は一度もない。唯一1990年頃に1243 - 1298、1301 - 1348の全編成が番号通りの編成になったことがあるが、この時も1351 - 1380は8両編成3本、4両編成1本、2両編成1本の組成であった。 1988年頃の定期検査入場時に1500形と同一材質のブレーキシューに変更、摩擦材特性にあわせて速度が10 km/h以下になるとブレーキシリンダの圧力を半減させる装置(B-55装置)を撤去した。工事中および工事施工済み編成の運転台には「B装置改良車」の表示があった。 非冷房で製造された車両の冷房改造に続いて、1988年から1994年(平成6年)にかけて更新工事が施工された。主な内容は以下の通りである。 屋上通風器の撤去 屋根の補修 連結器部分の小改造 行先表示器制御のSPC方式への改造と白色幕から黒色幕への変更、手動幕車への電動幕の設置、側面方向幕未設置車への方向幕の設置。 1992年以降の更新車両は抵抗器の配列を変更し、中央扉直下に発熱量が少ない部分を再配置。 戸閉灯器をLED表示灯に交換。その後LEDの故障などで1309・1312は電球2灯にされた。 一部の編成に戸閉選択装置を取り付け。 1251・1259・1309編成は1990年代初頭の連結器交換前に更新されたので、品川寄りにジャンパ栓の跡が残る。 内装は全面的に張り替えられたが、配色およびレイアウトはほとんど変更されていない。 1993年(平成5年)度に600形用試験として、更新工事のため久里浜工場に入場していた一部の車両を使用してクロスシート試験を行ったが、この状態での営業運転は行われなかった。 1号形ATSの更新に伴い、C-ATSを搭載する改造が2007年までに行われた。本グループでも廃車が近い編成は対象外とされ、本グループ以外にこの工事を施工した編成はない。運転台計器パネルにあるATS表示灯は塞がれ、壁面にアイボリーのLED式表示器が増設された。
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