カポナータとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 食べ物 > 料理 > 野菜料理 > カポナータの意味・解説 

カポナータ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 07:46 UTC 版)

カポナータ
カポナータ

カポナータイタリア語: Caponata)は、シチリア島およびナポリの伝統料理。

シチリアのカポナータ

シチリアのカポナータは揚げナス甘酢煮である。カプナータ(Capunata)またはカプナティーナ(Capunatina)とも呼ばれる。イタリア全土で有名な料理であり、スペインカタルーニャから渡来したと考えられている。

ナスを一度オリーブ油で揚げ、別鍋にオリーブ油で炒めたタマネギセロリトマトオリーブケッパーと合わせて白ワイン酢で軽く煮込み、砂糖で調味したのちに、バジリコをちらして常温で供する。仕上げにココアパウダーを加えることもあり、ゆで卵カラスミマグロの卵、オイルサーディンタコエビなど魚介類が入る場合もある[1]

ナポリのカポナータ

ナポリのカポナータは、水に浸して戻した乾パントマトニンニクオレガノオリーブ油で和えたサラダ状の料理である。アックァ・サーレ(Acqua Sale)とも呼ばれる。乾パンはパネ・ビスコッタート(Pane Biscottato)またはフレセッレ(Freselle)と呼ばれるものを用いる。バジリコパセリタマネギオリーブツナの油漬け、ケッパー、茹でたさやいんげんアンチョビピーマン唐辛子の油漬け、ナスの油漬け、キノコの酢漬けを入れることもある[2]

類似料理

カポナータと似た夏野菜の炒め煮は、南イタリア全域にある他、南ヨーロッパ各地にもよく見られる[3]

チャンボッタイタリア語版
ナポリの料理[3]日本では混同されることも多い。
野菜の種類が異なる場合がありほか、甘酸っぱい味付けにはしない点が異なる[4]
ラタトゥイユ
フランスニースの郷土料理。使用する野菜は同じだが、以下のような違いがある。
  • カポナータは野菜を素揚げしてからトマトソースを合わせるが、ラタトゥイユは野菜を炒め煮する[5]
  • カポナータにはビネガーが用いられるが、ラタトゥイユには用いられない[5]
ムサカ
日本においては、トルコアラブのムサカが、カポナータやラタトゥイユに似ているという指摘がある[6]
ピスト・マンチェゴ
スペイン料理[3]

出典

  1. ^ Simeti, Mary Taylor. Pomp and Sustenance. Ecco, Hopewell, NJ, 1989. p.77-78.
  2. ^ Schwartz, Arthur. Naples at Table. Harper Collins, New York, 1996. p.359-361
  3. ^ a b c 青木ゆり子「カポナータ」『世界の郷土料理事典: 全世界各国・300地域料理の作り方を通して知る歴史、文化、宗教の食規定』誠文堂新光社、2020年、155頁。ISBN 978-4416620175 
  4. ^ Schwartz, Arthur. Naples at Table. Harper Collins, New York, 1996. p.364-366
  5. ^ a b 佐々木ケイ「拝啓 イタリア料理様 十二皿目 なすのカポナータ シチリア風」『Dancyu』2020年9月号、プレジデント社、138頁。 
  6. ^ 「ムサカ」『W17 世界の地元メシ図鑑』地球の歩き方、2022年、177頁。ISBN 978-4059201090 

「カポナータ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カポナータ」の関連用語

カポナータのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カポナータのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカポナータ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS