アポロ13号
名称:アポロ13号(Apollo 13)
小分類:アポロ計画
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1970年4月11日
帰還年月日:1970年4月17日
打ち上げロケット:サターンV
宇宙飛行士:ジェームズ・A・ラベル/ジョン・L・スワイガート/フレッド・W・ヘイズ Jr.
飛行時間:142時間54分41秒
国際標識番号:1970029A
アポロ13号は「嵐の海」フラ・マウロ高原に着陸する予定でしたが、事故が発生したため、着陸ができませんでした。
打ち上げから55時間55分後、機械船の酸素タンクが爆発して、電力と酸素の供給が低下し、アポロ宇宙船は機能を失いかけました。パイロットの3人はヒューストン管制センターからの指示で、月着陸船アクエリアス号に避難して、司令船オデッセイ号の電力や酸素や燃料を節約することにしました。地球の大気圏に再突入するまで残しておかなければならなかったのです。
地球へ緊急に帰るためには予定軌道の修正も必要でした。着陸船の姿勢制御エンジンを使って、それをやりとげました。月をまわってから地球に向かい、アポロ13号は無事に帰還することができました。この事件は映画にもなっています。
1.宇宙船はどんな形をして、どのような性能を持っているの?
アポロ宇宙船は司令船と機械船から構成されています。司令船は円錐形をした居住カプセルで、全長3.23m、底辺の直径3.91m、重量5.56トンです。円筒形の機械船は司令船に酸素や電力を供給したり、推進ロケットの役割をする部分です。全長7.37m、直径3.91m、重量23.2tです。また、月着陸船は全長7m、重量15.1tです。
2.ロケットはどんな形をして、どのような性能を持っているの?
サターンVは3段式ロケットで、宇宙船をふくめた全長が111m、重量2941トンです。第1段に推力694tのエンジンが5基、第2段に推力93tのエンジンが5基、第3段に推力93tのエンジンが1基ついています。
3.打上げや飛行の順序はどうなっているの?
サターンVの第1段と第2段の推力で、第3段とアポロ宇宙船を地球軌道に乗せ、第3段の推力で月に向かいます。第3段を離れた宇宙船が第3段に収めてある月着陸船とドッキングして、第3段と着陸船を切り離します。月の周回軌道に乗ってから月着陸船で月面に降り立つ予定でした。しかし、事故のため着陸をあきらめて軌道修正を行ない、月をまわってからアポロ宇宙船は地球に戻りました。地球軌道上で機械船と月着陸船を切り離し、司令船だけで大気圏に再突入しました。
5.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
事故が発生したため着陸を中止し、緊急に帰還しました。
※参考文献:アラン・シェパード,ディーク・スレイトン著/ムーンショット(集英社)、竹内均・監修/Newton Collction II 宇宙開発(教育社)、中冨信夫・著/NASAリポート 宇宙探査(立風書房)
アポロ13号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/19 06:58 UTC 版)
アポロ13号は、1970年4月に行われた、アメリカ合衆国のアポロ計画の7度目の有人月飛行である。途中での事故によりミッション中止を余儀なくされながらも、その後に見舞われた数多くの深刻な危機的状況を脱し、乗組員全員が無事に地球へ帰還した。
- 1 アポロ13号とは
- 2 アポロ13号の概要
アポロ13号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 05:14 UTC 版)
詳細は「アポロ13号」を参照 ラヴェルはアポロ11号の予備搭乗員を務め、その後アポロ14号で船長となる予定だった。しかし、14号の搭乗員はアポロ13号の搭乗員とミッションを交代することとなった。これは、13号(交代後は14号)の船長であるアラン・シェパードの訓練が、中耳炎の悪化により遅れていたためである。 1970年4月11日、船長のラヴェル、CMPのジャック・スワイガート、LMPのフレッド・ヘイズが搭乗するアポロ13号が打ち上げられた。この飛行はラヴェルにとって、人類史上初となる4度目の宇宙飛行、2度目の月への飛行となった。ラヴェルとヘイズは月面に着陸する予定だった。 打ち上げから2日後の4月13日、地球から月へ向かう行程をおよそ5分の4ほど進んだところで、液体酸素タンクの定期的な攪拌中に火災が発生した。NASAによれば、配線の電気絶縁体が損傷して火花が発生したことが最も有力な原因とされている。液体酸素が急速に気化してタンクが爆発し、2つ目の酸素タンクも損傷して液体酸素が漏れ出した。わずか2時間余りで機内の酸素は全て失われ、アポロ司令・機械船に電力を供給する水素燃料電池も機能しなくなった。これにより、月面着陸ミッションは直ちに中止され、搭乗員を安全に地球に帰還させることが唯一の目的となった。 月着陸船をバッテリー、酸素、推進力を供給する救命ボートとして使用し、一旦離脱した自由帰還軌道(英語版)を再び確立し、月の周りを旋回して地球に帰還することとした。地球上で行われた管制官の計算に基づいて、ラヴェルは月着陸船のスラスターとエンジンを手動で操作してコースを2回調整した。アポロ13号は4月17日に地球に帰還した。 ラヴェルは、月に2度行った3人のうちの1人であるが、ジョン・ヤングやユージン・サーナンとは異なり、月面には一度も降り立っていない。ラヴェルはジェミニとアポロの飛行で715時間以上を宇宙に滞在し、269回の日の出を宇宙から見た。これは、1973年7月から9月にかけて行われたスカイラブ3号のミッションで抜かれるまで、最長の宇宙滞在記録だった。アポロ13号が帰還時に到達した地点は、人類が到達した地球から最も遠い地点である。
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