創 (雑誌) 創 (雑誌)の概要

創 (雑誌)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/16 13:30 UTC 版)

創(つくる)
TSUKURU
ジャンル メディア批評
刊行頻度 月刊
発売国 日本
言語 日本語
定価 713円(税込み)
出版社 創出版
発行人 篠田博之
刊行期間 1971年10月(1971年11月号) -
ウェブサイト http://www.tsukuru.co.jp/
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概説

新聞テレビ雑誌出版社広告などのメディア業界の実情を詳しく報じることを柱としている[1]。 またその中でもマスメディアの存立基盤である言論の自由報道の自由表現の自由に関する特集や、漫画アニメなどのサブカルチャーに関する特集、ロス疑惑オウム真理教事件連続幼女殺人事件和歌山毒物カレー事件といった、社会問題についての特集が組まれることが多い。2015年8月号では、元オウム真理教信者の菊地直子の手記を掲載した[2]

刑事事件や社会問題では、刑事事件被告人の獄中手記を掲載したり、大手マスメディアの論調とは異なる意見を度々掲載。表現の自由、基本的人権の擁護を基調として、大手マスメディアを通じて形成される「世論」に対して別の視点を提起するような内容となっている。編集長は篠田博之(1981年就任)。創出版は『マスコミ就職読本』なども発行しており、『マスコミ就職読本』の編集で忙しい時期には合併号になることもある。弘中惇一郎は同誌について、社会的に話題となった刑事事件などについて、被告人や受刑者と長期にわたって文通・面会などの交流を行った上で、それに基づいて事件の真相や心情の変化など、裁判ではわからなかった問題を報じることも多いと評している[1]

『創』が創価学会を連想させたり、同学会の『』と混同されたりすることもあるが、無関係である[3]

連載コラム・連載記事

現在の連載については以下の通りである。

略史

元々は『構造』という総会屋系雑誌であった。1971年6月廃刊。

  • 1971年10月 『構造』を引き継ぐ形で創刊。当初の発行元は綜合評論社。主にノンフィクションを取り扱った。
  • 1981年8月 篠田博之が編集長に就任[5]。このころメディア批評誌への転換を図る。
  • 1982年6月 綜合評論社が休刊・解散を決定し、当時の篠田ら編集者が有限会社創出版を設立し、これにより総会屋との関係が無くなった。11月、創出版が誌を引き継ぐ。しかしこのころの経営基盤はかなり不安定だった。
  • 1983年 『マスコミ就職読本』シリーズの発行を開始。ただし当初は『マスコミ就職本』というタイトルで、ゲリラ的にマスコミ採用現場をスッパ抜くスタイルだった。だが、マスコミ志望者に支持を受け同社の基幹へと成長した。

  1. ^ a b 弘中惇一郎 2021, p. 263.
  2. ^ 篠田博之 月刊『創』編集長 (2015年11月29日). “Yahoo!ニュース逆転無罪判決!オウム元信者・菊地直子さんの手記を公開します”. Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20151129-00051947 
  3. ^ “篠田博之の「メディアウォッチ」:コラム アーカイブ” (The JOURNAL). (2009年6月4日). http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/cat530/ 
  4. ^ a b 『創』休載の理由 柳美里の今日のできごと(2014年10月15日)
  5. ^ 沿革 -月刊「創」と創出版の歩み-創出版
  6. ^ 中日新聞』1992年4月17日夕刊社会面15頁「取材目的、未決拘置者との面会 所長の拒否を支持 東京地裁判決 編集者らの訴え棄却 Aさん誘拐殺害」(中日新聞社
  7. ^ a b 弘中惇一郎 2021, p. 265.
  8. ^ 『中日新聞』1998年10月27日夕刊第二社会面10頁「接見取材拒否は適法 最高裁判決 元編集者の敗訴確定」(中日新聞社)
  9. ^ 『中日新聞』1995年12月22日朝刊一面1頁「3人の死刑執行 Aさん誘拐殺人 木村死刑囚ら 村山政権で計8人」(中日新聞社) - 『中日新聞』縮刷版 1995年(平成7年)12月号889頁。


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