病床
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関連作品
- 1902年(明治35年)、日本新聞社の日刊新聞『日本』紙上にて5月5日から9月17日まで連載[注 5]。未定稿。結核による死の床にあった筆者が、自身の病状や画論・時評などについての所感を死の2日前まで5か月間に亘って綴った凄絶な日記的随筆[17]。その文章は、極度の肉体的苦痛に苛まれたにもかかわらず、心の余裕を得て達観の境地にあったことを示す[17]。
描かれた病床
絵画は右側にも表示しているが、タイトルが存在するものに限ってこちらにも文字情報を追加で記載した。こちらでは製作時期の早いものから順に記載している。無論、ここに挙げたもの以外にも該当する絵画はある。
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- 1. アレクサンドル・ヴェロン=ベルクール(原題/仏題) "Napoléon Ier visitant l'infirmerie des Invalides, 11 février 1808 "
- 2. フレデリック・バジール 『病床のモネ』 (原題/仏題) "L'ambulance improvisée "
- フランス人画家の手になる1865年の油彩画。印象派。オルセー美術館蔵。
- バジールは印象派の仲間が集うシャイイ=アン=ビエールを写生のために訪ねた。すると、事故に遭って足に怪我を負ってしまった友人クロード・モネが宿屋のベッドで療養する羽目になっていた。
- 3. ミカエル・アンカー(英題) "By a sickbed "
- スケーエン派のデンマーク人画家の手になる1879年の油彩画。ヒアシュプロング美術館蔵。
- 4. 月岡芳年『平清盛炎焼病之図』
- 5. エンリケ・パテルニーナ (原題/スペイン語題)"La visita de la madre al hospital "
- 6. パブロ・ピカソ 『科学と慈愛』 (原題/スペイン語題) "Ciencia y caridad "
- □著作権有効につき、画像表示不可。[18][19]
- 1896年、バルセロナの美術展で展示された『初聖体拝領』が絶賛される。このことを受けて、父親であるホセは専用のアトリエを借りた。そのアトリエで1897年、わずか15歳にして少年は油彩画の大作を生み出した[18]。さすがに当時の世相を反映した社会的主題を選んだのは父で、古典的様式を指導してもいるが、形にしたのは全てパブロ自身の技量による[18]。初期の代表作の一つであり、マドリードで開催された全国展では佳作を受賞、マラガの地方展では金賞に輝いている[18]。現在はバルセロナのピカソ美術館の常設コレクションの一部である[18]。この絵だけが原因ではないが、いよいよ発揮され始めた息子の規格外の天才ぶりに、父親のほうはすっかり自信を無くし、画家をやめてしまっている。
- ベッドには危篤に陥った老婆が寝ており、傍にいる医師は懐中時計で時間を計りながら患者の脈を診ている[18]。画面奥では、聖母の如くに幼子(おさなご)を抱いた修道女が、象徴として末期の水を患者に差し出しながら、召されてゆく命を静かに見守っている[18]。医師は科学を、幼子を抱く修道女は慈愛を表しており[18]、医師はもはや手の施しようが無く脈を診ることしかできないが、幼子と修道女は人生を終えようとする人に安らぎを与えている[18]。目覚ましく発展してきた科学は本当に素晴らしく[注 6]、信仰は宗教は多くの点で否定的に捉えられる時代が到来して久しいが、全て科学で救われるなどということがあろうか[19]。両立させてこそ人を救えるものではないのか[19]。その描き方は、科学の恩恵を信じつつも限界を直感しているように見える[19]。
脚注
注釈
出典
- ^ “月岡芳年/ 『平清盛炎焼病之図』 月岡芳年”. ネット美術館「アートまとめん」. 2020年5月15日閲覧。
- ^ a b c d e f 小学館『デジタル大辞泉』. “病床”. コトバンク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “茵・褥”. コトバンク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b “sickbed”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b “cot”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “詳細資料③ 病床区分に係る改正の経緯 - 平成22年版 厚生労働白書 - 2. Health and Medical Services - Annual Health, Labour and Welfare Report 2009-2010” (PDF). 公式ウェブサイト. 厚生労働省. p. 41 (2010年). 2020年5月14日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “病床種別病床数及び一病院当たり病床数の推移 - 平成22年版 厚生労働白書 - 2. Health and Medical Services - Annual Health, Labour and Welfare Report 2009-2010” (PDF). 公式ウェブサイト. 厚生労働省. p. 43 (2010年). 2020年5月14日閲覧。※厚生労働省大臣官房統計情報部「医療施設調査」に基づく。
- ^ a b “沿革”. 公式ウェブサイト. 苓北クリニック. 2020年5月14日閲覧。
- ^ a b c d “III 医療施設” (PDF). 公式ウェブサイト. Myナビ彩の国. 埼玉県 (2012年). 2020年5月14日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “Detailed Information 3: Revision of Bed Classification - 2. Health and Medical Services - Annual Health, Labour and Welfare Report 2009-2010” (PDF) (English). official website. Ministry of Health, Labour and Welfare. p. 43 (2010年). 2020年5月14日閲覧。
- ^ a b c d e 厚生労働省 20120323, p. 4
- ^ a b c 小学館『デジタル大辞泉』、三省堂『大辞林』第3版、朝日新聞出版『知恵蔵』、. “療養病床”. コトバンク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b 小学館『デジタル大辞泉』. “一般病床”. コトバンク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b c d “表14 病床の種類別にみた病床数 - 最近公表の統計資料 - 各種統計調査” (PDF). 公式ウェブサイト. 厚生労働省. p. 15. 2020年5月14日閲覧。
- ^ a b c d e 厚生労働省 政策統括官付参事官付保健統計室 - 政府統計 (2019年11月29日). “医療施設動態調査(令和元年9月末概数)- 最近公表の統計資料 - 各種統計調査” (PDF). 公式ウェブサイト. 厚生労働省. p. 1. 2020年5月14日閲覧。
- ^ a b c 厚生労働省 2008, p. 7.
- ^ a b c 小学館『デジタル大辞泉』、三省堂『大辞林』第3版、小学館『精選版 日本国語大辞典』、旺文社『旺文社日本史事典』. “病牀六尺”. コトバンク. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “科学と慈愛 画家:パブロ・ピカソ”. MUSEY(オンライン・ミュージアム) (2017年12月12日更新). 2020年5月17日閲覧。■比較的良質な画像あり。
- ^ a b c d 「『科学と慈愛』—パブロ・ピカソ画」『看護学雑誌 JJN Gallery』第60巻第11号、医学書院、1996年11月1日、974-975頁、doi:10.11477/mf.1661905204、ISSN 1345-2746、2020年5月17日閲覧。
- ^ “hospital bed”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2020年5月13日閲覧。
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