湿式精錬 湿式精錬の概要

湿式精錬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/15 04:48 UTC 版)

鉱石やスクラップなど再生素材を加熱溶解させる替わりに、アルカリ水溶液中でイオンとして溶出濃縮精製する。 鉱石の溶錬のほか、破砕選鉱も不要な場合もあるため特にで普及しつつある[1]

水溶液からの固体回収は電気分解(電解採取)が主で、ほかに結晶化や難溶性塩の形成 (シアン化合物を用いた青化法が代表的[2])などにより沈殿分離される。

バクテリア[注釈 1]を利用して、鉱脈から直接回収する研究もなされている[1]

種類

以下に、大まかな分類を示す[3][4]

  • 沈殿分離法:砂金を採取するパンニング皿のように比重を利用した手法
  • 浸出法:酸・アルカリ・水などに金属を浸出させ金属を取り出す手法
  • 溶媒抽出法:水溶液に溶かした金属を、水溶液と混ざらず目的の金属を取り込み易い溶媒と撹拌し、目的の金属の純度を上げる手法
  • イオン交換樹脂法:水溶液をイオン交換膜を通過させ分離する手法
  • 金属化合物採取法:水溶液中に還元剤やイオン化傾向の違う金属を投入し析出させる手法

脚注

注釈

  1. ^ 廃鉱山から流出する地下水に、大量の金属イオンが含まれる原因でもある[要出典]

出典

  1. ^ a b 湿式製錬技術開発 : 金属資源開発 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構[JOGMEC]
  2. ^ 湿式製錬(コトバンク:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
  3. ^ 田中和明『よくわかる最新レアメタルの基本と仕組み : 用途、製造技術、リサイクルの基礎知識 : 初歩から学ぶレアメタルの常識』秀和システム〈How-nual図解入門〉、2007年、98頁。ISBN 9784798018096NCID BA83756653全国書誌番号:21351424 
  4. ^ 芝田隼次, 奥田晃彦「貴金属のリサイクル技術」『資源と素材 : 資源・素材学会誌』第118巻第1号、資源・素材学会、2002年1月、1-8頁、doi:10.2473/shigentosozai.118.1ISSN 09161740NAID 10007670224 

参考文献

関連項目

外部リンク




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