ポルトガル料理 チーズ

ポルトガル料理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 14:03 UTC 版)

チーズ

ケイジョ・カブレイロ(山羊のチーズ)。

ポルトガルには多種多様なチーズがあり、特筆すべきはヤギの乳、の乳またはその両方から作られたチーズである。ふつう、ポルトガルのチーズは非常に強い風味と芳しい香りを持つ。アゾレス諸島には、牛乳から作られるスパイシーなチーズ、ケイジョ・デ・サン・ジョルジュがある。伝統的なポルトガルの料理はチーズを用いないため、チーズは主菜の前か後に単独で食べられる。他の有名なチーズ、ケイジョ・デ・アゼイタォン、ケイジョ・デ・カステロ・ブランコ、そして風味の非常に強いケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラ (D.O.P.) は、柔らかいうち、またはより熟成が進んだ段階で食べられる。セラ・ダ・エストレーラは新鮮な羊の乳とチョウセンアザミ属の植物から得たレンネットで作る手づくりのチーズである。

野菜

アロース・デ・マリスコ(海鮮リゾット)。
カルド・ヴェルデ。

ポルトガル料理にとって一般的な野菜は、タマネギ、ニンニク、ジャガイモ、トマト、キャベツ、ケール、ニンジン、インゲン豆、エンドウなどである。豆を野菜とリングィーサや豚足などと煮込んだフェジョアーダ、パンをベースにニンニクとコリアンダーと魚介類などで味付けし、熱湯や出汁を注いだアソルダやミーガスの他、米やジャガイモを加えた料理など、澱粉質に富む料理が豊富である。多くの料理には、通常オリーブ油と酢のドレッシングで和えたトマト、レタスとタマネギのサラダがつけあわせられる。いろいろな野菜で作られるスープもよく供され、最も人気のあるものの1つがジャガイモ、タマネギ、ニンニク、せん切りのケールとショリーソのスライスから作られるカルド・ヴェルデである。また、ガスパチョや同名の民話にちなんだ石のスープもある。

アルコール飲料

グラスに注がれたトーニー・ポルト

レストランなどで、ちゃんとした食事の際にはビールよりもワインのほうが好まれているが、カフェやバーなどで軽いランチを採る際にはビールもよく飲まれている[1]

2012年のデータでは、ポルトガル国民1人あたりの年間ワイン消費量は42.4リットルであり、1人あたりの年間ビール消費量は49リットルである[1]。日本と比較した場合、ワイン消費量は10倍多く、ビール消費量は同等かポルトガルのほうがやや多い[1]

ワイン(赤、白、緑)はポルトガルの伝統的な飲物である。ポルトガルワインは高品質であり、近年専門家によって世界でも最高と評価されている。ロゼは外国人の間で最も人気のあるもののうちの1つだが、ポルトガル人にはあまり人気がない。ヴィーニョ・ヴェルデまたは緑ワインは、北西地方(ミーニョ県)だけで生産される「若い」ワインで、僅かに発泡しており、色は赤、白またはロゼのどれでもありえる。マドゥーロ・ワインがふつう熟成してから飲むワインであるのに対し、緑ワインは熟成の進まない新しいうちに飲むものである。ドウロ川流域で生産されるポート・ワインは独特の風味を持つ酒精強化ワインで、ふつうデザートワインとして飲まれる。マデイラ・ワインは、マデイラで生産されるワインでシェリーに似ている。ワインの生産から出るブドウの廃棄物の蒸留から、アグアルデンテ(文字通り「火の水」)と呼ばれる非常に強い風味の様々なブランデーが生産される。リコール・ベィラオンや、ジンジャ(スミミザクラ)が原料となるジンジーニャのようなリキュールも、ポルトガルで非常に人気がある。







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